タブレット向けプロセッサ市場で出遅れた米AMDは、新プロセッサの投入で巻き返しを図る。さらに同社は競争力向上の切り札とすべく、英ARMとの関係強化の可能性を探っているようだ。
米AMDは、タブレット市場への対応という点ではやや動きが鈍かったものの、ここにきて同社は方針を大きく転換。同市場で基盤を確保する構えを見せる。しかし(同社にとってはいつものことだが)、その可能性には疑問符も付く。
米IntelがAtomプロセッサでNetbook市場に全力を傾注していたとき、AMDはそのチャンスをみすみす見逃した。スマートフォン市場で支配的地位を築く英ARMは、新たに認知されたタブレット市場に覇権を広げた。
AMDの出遅れは、Netbook市場とタブレット市場への進出に消極的だったダーク・メイヤー元CEOを辞職に追い込む結果となった。長引いた後継者選びの末、2011年8月に中国Lenovoの元幹部であるロリー・リード氏が同社のかじ取りを任された。
それから6カ月後にAMDが開催した年次イベント「Financial Analyst Day」において、同社は「Hondo」と呼ばれる新プロセッサを柱とするタブレット戦略を発表した。同社でタブレット担当製品マーケティングマネジャーを務めるクリス・サトフェン氏は、「ダーク(メイヤー)が去ってロリー(リード)が来るまでの間、われわれは省電力技術の開発に注力していた。そしてロリーの就任後、この取り組みをさらに強化している」と語った。
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