拡張性に差がある、オブジェクトストレージとスケールアウト型NASオブジェクトストレージを理解する(1)

オブジェクトストレージは、スケールアウト型NASに代わる有力な選択肢となりつつある。その理由を解説する。

2012年09月04日 08時00分 公開
[Jacob N. Gsoedl,TechTarget]

 現在、オブジェクトストレージは、スケールアウト型NAS(Network Attached Storage)に代わる有力な選択肢となりつつある。その理由として以下の点が挙げられる。

  • 拡張性に制限がない
  • サーバの処理能力やネットワークの帯域幅への依存度が低い
  • ストレージコマンドが不要でインターネットプロトコルでアクセスできる
  • 独自のメタデータが使える
  • 市販の標準的ハードウェアをそのまま利用できる

 また、ファイルベースあるいはブロックベースの従来のストレージがオブジェクストレージにリプレースされるケースもある。こうした動きは、特にパブリック/プライベートクラウドの分野で進んでいる。今回から3回にわたり、オブジェクトストレージの仕組みを詳しく解説するとともに、このシステムがクラウドインフラの基盤技術になった背景について述べる(関連記事:ストレージの理想的な管理要件を満たす「オブジェクトストレージ」)。

オブジェクトストレージ vs. 従来型ストレージ

 ブロック/ファイルベースのストレージに幅広い選択肢がある今日、新たなストレージ技術の必要性はどこにあるのか、という疑問が生じるのは当然だ。いずれも実証済みの成熟した技術であり、分散化が進むクラウド対応のエコシステムのニーズを満たすように既存技術を改良すればいいのではないかとも思える。

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