iOS端末からプリンタなどの機器を利用する際に役立つ「Bonjour」だが、iOS端末と機器が同一LANにないとうまく機能しないという制限がある。この制限を取り払う方法とは?
BYOD(私物端末の業務利用)の採用が進んだこともあり、企業で使われる米Apple製品が増えている。だがLANに接続するiOS端末をファイルサーバやプレゼンテーションモニター、プリンタと接続するのは難しいことがある。
このため、一部の企業は、Appleの「Bonjour」というプロトコルを利用している。Bonjourは従来、iOS端末が同じ家庭内のLANにあるApple製品やサービスを見つけるのに利用され、コンシューマーにメリットを提供してきた。一方でBonjourは、企業で利用するには難点がある。Bonjourは、同一LAN内のApple機器を検出するように設計されており、複数のLANを持つ企業では、使い勝手が悪い場合があるのだ。
iOS端末の業務利用拡大という大きなトレンドへの対処を進める米Cisco Systemsや米Aerohive Networksといった無線ベンダーは、上述の問題を踏まえ、ユーザー企業が複雑なLANでBonjourを容易に利用できるように支援するため、「Bonjourゲートウェイ」を開発した。
「従業員がiPhoneやiPadを社内に持ち込むときにまず知りたいことは、他の機器とどうやってつなぐかだ。だがこの質問は、Bonjourの設計上の制限もあり、IT部門にとって答えるのが難しかった」と、Aerohiveのプロダクトマーケティングディレクター、ジョエル・ビンセント氏は語る。
Aerohiveが開発したBonjourゲートウェイは、あるネットワークにあるiOS端末から、別の複数のネットワークにあるApple機器やサービスへの同時接続を可能にする。「Bonjourゲートウェイがなければ、Bonjourを使ってサービスや機器を全て検出できるようにする場合、IT部門はコアルータに複雑な設定を施さなければならないだろう」とビンセント氏。「だが今では、どんなサービスや機器が使えるのかを従業員が知りたければ、Bonjourゲートウェイが教えてくれる」
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