製造業には海外拠点と国内拠点で大容量データを共有するニーズがあるなど、クラウドサービスが役立つ下地がある。電通国際情報サービスと沖電気工業は、原材料や製品に含まれる化学物質情報を管理できるクラウドサービス「PLEXUS CM」を開発、サービス提供を開始した。
電通国際情報サービス(ISID)と沖電気工業(OKI)は共同で、製品含有化学物質情報システムをクラウドサービス「PLEXUS CM」として立ち上げた*1)。両社は2011年5月に業務提携を結んでいる。クラウドサービス部分にはISIDの「PLEXUS」*2)を利用、OKIのシステム「COINServ-COSMOS-R/R」(図1)の機能の一部を載せた。
*1) 両社は2011年5月に業務提携を結んでいる(関連記事)。
*2) PLEXUSはクラウドインフラとして、米AmazonのAWS(Amazon Web Services)を利用した製造業を主な対象とするクラウドサービスの集合体。「PLEXUS Cloud Foundation」と呼ばれる基盤システム上で複数サービスが動作する。例えば、設計情報管理サービスの「PLEXUS PDM」や遠隔地バックアップサービスの「PLEXUS BACKUP」、大容量データ共有サービスの「PLEXUS SHARE」、オンラインストレージサービスの「PLEXUS DRIVE」などである。今回のPLEXUS CMも基盤システム上で動作するサービスである。
COINServ-COSMOS-R/Rは、RoHS指令やREACH規則などの規制を守るために、製品に含まれる化学物質の管理・集計と有害物質の排除を目指したシステム。これらの指令や規則を守るためには、調達する原材料から組み立て、出荷に至るまで化学物質情報を管理し、納入先企業に報告しなくてはならない。
プラント産業だけではなく、電子、電気、機械産業まで幅広く対応が必要である。さらに、調達から出荷までを複数の国にまたがって進めている場合、管理が難しい。このため、COINServ-COSMOS-R/Rのような専用システムが役立つ範囲は広いという。
PLEXUS CMは、このような化学物質に関する情報伝達業務を効率化するためのサービスである。OKIのシステムをクラウド向けに拡張し、SaaS型で提供するものである。他のPLEXUSサービスと組み合わせた利用も可能だ。以下のような機能を利用できる。
日本語の他、英語と中国語が利用可能だ。2012年10月31日からサービス提供を開始しており、利用料金は、ベース費用(1契約当たり月額8万円)と、同時アクセスライセンス費用(1ユーザー当たり2万円)の合計額である。初期費用は30万円から。
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