日本クアンタムが2013年1月に発表した「DXi6802」は、バックアップ/リストア処理の高速化を実現する機能を搭載した重複排除アプライアンスだ。
バックアップやリカバリ、アーカイブなどのデータ保護ソリューションを提供する日本クアンタム。同社は2013年1月、ディスクベースのバックアップシステム「DXiシリーズ」に「DXi6800」シリーズを追加し、新モデル「DXi6802」を発表した。
米QUANTUMのシニア・ヴァイス・プレジデント ワールドワイドマーケティング、サービス/ビジネスデベロップメント オペレーション/グローバルサービス担当のビル・ブリット氏は「DXi6800シリーズは、顧客により多くの価値を提供できる製品」と説明する。
DXiシリーズは、データの重複排除とレプリケーション機能を搭載するアプライアンス。物理アプライアンス「DXi4000」「DXi6700」「DXi8500」と仮想アプライアンス「DXi V1000」などの製品がある。DXi6800シリーズは、DXi6700シリーズとDXi8500シリーズの間にある“ミッドレンジからエンタープライズ分野をカバーする製品”に位置付けられる。
シリーズ | ストレージ容量(Tバイト) | 1時間当たりの最大処理性能(Tバイト) | 対応 | 形態 |
---|---|---|---|---|
DXi4000 | 2.2〜11.6 | 1.7 | NAS、OST | 物理アプライアンス |
DXi6700 | 8〜80 | 5.8 | NAS、OST、VTL | |
DXi6800 | 13〜156 | 16.3 | NAS、OST、VTL | |
DXi8500 | 45〜330 | 11.1 | NAS、OST、VTL | |
DXi V1000 | 1〜2 | 1 | NAS、OST | 仮想アプライアンス |
ブリッド氏は「データ量の増加に伴い、バックアップ/リストア環境では処理性能の高速化が重要。DXi6802は同クラスの他社製品と比べて、3倍の拡張性と4倍の処理性能を実現する機能を搭載している」と説明する。DXi6802は、1時間当たり16.3Tバイト以上の処理性能を持ち、データ容量を最大156Tバイトまで拡張可能だ。
DXi6802では、可変長データに対応するインライン方式の重複排除技術を採用し、必要なディスク容量を90%以上低減する。また、標準搭載の「DXi Accent」ソフトウェアを活用することで、バックアップサーバとDXiアプライアンスで重複排除処理を分散できる。これにより、処理性能の向上に加えて、LANやWANを経由する際のネットワーク帯域の負荷軽減を実現するという。
さらに、独自のファイルシステム「SotrNext」を搭載。SotrNextは、異なるOS間でのデータ共有や移動、階層型アーカイブなどを実現する。
その他、SED(自己暗号化ドライブ)ドライブを使用することで、データ保管時に「AES(Advanced Encryption Standard)256ビットアルゴリズム」で暗号化し、ディスクが取り外された場合でも情報漏えいを防ぐことができる。加えて、ハードウェアによる暗号化処理で、バックアップ処理への影響を抑えられるという。
DXi6802は、同社の運用管理ツール「Quantum Vision」で管理する。Quantum Visionは、単一コンソールで同社のディスク/テープ製品群を集中管理し、性能分析やキャパシティープランニングなどを支援する。
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