「BBC Storeは偉大な事業になるだろう」
BBC Worldwideの最高デジタル責任者が描くコンテンツビジネスの可能性
BBC商業部門のダニエル・ヒーフ最高デジタル責任者(CDO)が、デジタルイノベーションを駆使してコンテンツを全世界の視聴者に届ける方法を語る。
英BBC Worldwideの最高デジタル責任者(CDO)ダニエル・ヒーフ氏は世界で最もイノベーションを起こしているメディア企業の1社に勤務しているが、「イノベーションのためのイノベーション」は信用していない。毎日「もっとイノベーションを起こせる方法」を考えるのではなく、デジタルを駆使して自社の顧客体験を向上する方法を考えるようにしていると同氏は言う。
「イノベーションが視聴者の役に立つのであれば素晴らしいが、イノベーションのためのイノベーションは時間の無駄だ」
Computer Weekly日本語版 3月5日号無料ダウンロード
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 3月5日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
BBC Worldwideは200カ国以上で取引を行うBBC(British Broadcasting Corporation:英国放送協会)の商業部門である。ヒーフ氏は、BBC.comの運営やGoodFood.comなどのサイト運営、米国やオーストラリアでのB2Bセールスを含め、BBC Worldwideの巨大なポートフォリオのユーザーテクノロジーを管理している。
新興企業との取引の背景
同氏は個人生活でもテクノロジーを楽しんでおり、自分の子どもたちにRaspberry Piのアプリケーションを使うよう勧めている。「私はデジタルを使わざるを得なくなった管理者ではなく、根っからのデジタル愛好家だ」と同氏は語る。
ヒーフ氏は2010年7月にBBCで現職に就く以前は、英Channel 4傘下の4iPファンドに投資家として勤務し、テクノロジー企業に投資していた。そこでAudioBooやMyBuilder.comなど英国の設立間もない新興企業に投資してきた経験は、同氏がデジタルビジネスの経済学を理解するのに役立っている。
前職での新興企業への投資経験から、小規模企業との提携が取り沙汰されることが多いが、同氏はBBCで新興企業から大企業まで広範囲に及ぶテクノロジープロバイダーと仕事をしている。
「新興企業と合併するつもりはない。私たちは支援する立場にあるからだ。そして彼らを支援するのは彼らが支援に値する企業だからだ」とヒーフ氏は語る。
BBC Worldwide Labsの新興企業支援
BBC Worldwide Labs最初の新興企業支援プログラムは2つの商談を成立させた。1つは食材リストを扱う新興企業の英FoodityとレシピサイトのGoodFood.comとの商談、もう1つはモバイルテクノロジーの新興企業の英KO‐SUとBBC Motion Gallery Educationとの商談だ。
ヒーフ氏はFoodityの例を引き合いに出し、「新興企業は他の誰もやらないことに手を出すのが特徴だ」と話す。
FoodityのIngredoテクノロジーとTesco.comとの統合により、GoodFood.comのユーザーはオンラインレシピの食材をシームレスに購入することができる。ユーザーはGoodFood.comでの操作を続けながらTescoでショッピングでき、ボタン1つで食材がショッピングカートに入る。
GoodFood.comは、幾つかのデジタルサービスを組み合わせてシステム全体を形成する1つの例であると同氏は説明する。同氏によれば、「Drupal(オープンソースのコンテンツ管理システム)やFoodity、分析も機能の一部として含み、サービス一式をつなぎ合わせたシステムだ」
Labsプログラムでは3つ目の商談も持ち上がっている。今回の商談は、動画のタグ付けの新興企業の英wireWAXとBBC News Onlineが共同で対話型の動画ストーリーを構築するものだ。
BBC Storeの可能性
BBC Worldwideは、2012~2013年期の利益を1億5600万ポンドと公表している。同社はこの利益を自社に還元し、独自事業に投資する。BBC Worldwideは2007年以降10億ポンド以上をBBCに還元しているとヒーフ氏は語る。
現在、BBC Worldwideのテレビカタログには5万時間分の番組が収録されている。2013年、BBCはBBC Storeという放送済み番組のオンラインカタログを作成し、BBCのコンテンツを無料でダウンロードできるようにすると発表した。
BBC WorldwideはBBCのコンテンツを商品化しているが、商品化しているのはわずか10%にすぎない。残りは視聴者の目に触れることなく眠っているとヒーフ氏は話す。
「BBC Storeは大量の在庫を活用する偉大な事業になるだろう」
BBCのためにコンテンツを製作したテレビ製作会社は、新たな収益を受け取れるようになる。「独立系の番組制作会社のプラットフォームとしての役割を果たせる方法を模索している。人気のあるドラマ『Sherlock』(邦題『SHERLOCK(シャーロック)』)を製作した会社だけでなく、日常の番組コンテンツを作る会社が収益を受け取れるプラットフォームだ。また、このような事業を長続きさせる方法も模索している」
コンテンツビジネスにかける思い
しかし、ヒーフ氏はオンデマンドコンテンツの実現に不安がある。
続きはComputer Weekly日本語版 3月5日号にて
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 2月19日号:次世代ホットスポット「NGH」徹底解説
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握 -
製品資料
[株式会社マクニカ] 「脆弱性総まとめ」解説 被害事例から考える必須の対策ポイント -
製品資料
[Splunk Services Japan合同会社] サイバー脅威「トップ50」完全解説ガイド、新たな攻撃手法に対抗するには -
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」完全ガイドブック:メリットから資格取得のポイントまで -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] はじめての「自治体/官公庁入札」 必要な知識がすぐに学べる入門ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
「世界一給与にハングリー」な日本のエンジニアが“雇用の安定”を求める理由
-
5
「技術屋」で終わらないために 情シスが今取るべき認定資格5選
-
6
「VMwareのコスト」に悩んでいるユーザー企業に送る、VMwareを残す・捨てる基準
-
7
後付けガバナンスの崩壊 PayPalが設計段階からデータを縛る理由
-
8
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
9
迫る“インフラ崩壊”の危機 米英を相次いで襲った「PLC悪用攻撃」の全貌
-
10
「GPTかClaudeか」だけでは不十分 AI選定で情シスが見るべき3つの仕組み
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー