DXの成否を分ける5つのポイント【第5回】
DXに夢を見過ぎて「変化を嫌がる社員」を見捨てていないか?
デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しようとする企業は、DXがもたらすメリットだけではなく、DXが引き起こす負の要素にも目を向ける必要がある。具体例を挙げよう。
コンサルティング会社Third Stage Consulting Groupの創設者兼最高経営責任者(CEO)、エリック・キンバーリング氏は、デジタルトランスフォーメーション(DX)が成功する企業と失敗する企業を分けるポイントは5つあると指摘する。本稿はそのうち4つ目と5つ目を紹介する。
ポイント4.「変化への抵抗」の理解
DXの取り組みにおける人的要素の管理は、技術要素の管理と同様に重要だ。DXを成功に導くリーダーは、「従業員は変化に対処することが難しい」ことを認識している。表面的には新しい技術を歓迎し、受け入れる準備ができているように見えてもる従業員が、本音では変化を受け入れるのは難しいと考えていることがある。
企業がDXの取り組みを進めると、社内の体制や文化が大きく変わる可能性がある。「口では賛成と言っていても、変化に抵抗する気持ちが従業員の心の奥底にある。成功するリーダーは、それを分かっている」とキンバーリング氏は説明する。
ポイント5.「手段の目的化」の回避
概して企業は目先のことしか考えず、システムやソフトウェア、アプリケーションの選択と導入に集中してしまうことがある。こうした考えを持つ企業の場合、チェンジマネジメント(変革を成功に導くマネジメント手法)といった技術導入以外の重要な要素を軽視して、ビジネスプロセスだけを再設計しようとする可能性がある。DXの目標は「ビジネスを根本的に変えるために、新しい技術を導入すること」であるべきだ。
「できれば、バックオフィスで活用するシステムの導入にとどまらず、実際の業務に対する洞察と可視性を改善する仕組みを作り出した方がよい」とキンバーリング氏は言う。「プロジェクトのガバナンス、管理、リソース、リスク軽減といった視点を中心に、プロジェクトの品質保証を最初から最後まで実施する必要がある」(同氏)
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