TikTokで“バズりたい”なら「動画は自作すべし」と考えてはいけないTikTokビジネス活用「7つの方法」【第3回】

「TikTok」を自社のマーケティングツールとしてうまく活用するには、他のエンドユーザーの力を借りることが重要だ。どうすればいいのか。「ハッシュタグチャレンジ」などの役立つ手段を紹介する。

2022年09月08日 08時15分 公開
[Amanda HetlerTechTarget]

 ByteDance傘下のTikTok社が運営するショート動画共有サービス「TikTok」を自社マーケティングに活用する際、企業はまずTikTokの仕組みを知る必要がある。TikTokを通じて他のエンドユーザーと交流し、自社の知名度を高めるにはどうすればよいのか。TikTokビジネス活用法の7つのポイントのうち、3つ目〜5つ目を取り上げる。

3.TikTok動画を「自ら作る」にこだわらない

 自らショート動画を作成し、投稿するだけが、企業のTikTok活用法ではない。他のエンドユーザーが投稿したショート動画を活用することも有効な手段だ。企業はエンドユーザーに、自社商品を扱ったショート動画の作成や投稿を促すことによって、マーケティングにTikTokを活用しやすくなる。自社商品に関するショート動画をエンドユーザーに作成してもらえる流れを作るためには、下記のことが有効だ。

  1. 自社ブランドのハッシュタグ(「#」から始まる分類用単語)を作成する
  2. 「ハッシュタグチャレンジ」(詳細は後述)を開始する
  3. インフルエンサー(他のエンドユーザーの行動に影響を与えるTikTokユーザー)と連携する

4.TikTokの「ハッシュタグチャレンジ」を利用する

 TikTokのハッシュタグチャレンジとは、TikTokのエンドユーザーに特定のハッシュタグを付けたショート動画の作成・投稿を促す広告キャンペーンを指す。企業はエンドユーザーの発想力やショート動画作成スキル、影響力を生かし、自社商品に関するショート動画を充実させることができる。

 企業はハッシュタグチャレンジを利用するに当たり、新商品発売やイベント開催、ブランド認知度の向上といった具合に、目標を設定する必要がある。ここで目標を分かりやすく設定することが、ハッシュタグチャレンジの成否を決める。

 ハッシュタグチャレンジの成功例を挙げよう。歯磨剤(歯磨き粉)をはじめとした日常生活用品を手掛けるColgate-Palmoliveは、母の日に合わせて「#MakeMomSmile」(お母さんに笑顔を)というハッシュタグチャレンジを開始した。同社は参加するエンドユーザーに、機知に富んだキャッチフレーズや詩といった形で、母親を笑顔にする方法を考え出すよう求めた。この設定が奏功し、同社はこのハッシュタグチャレンジで約54億のビュー(視聴数)を獲得した。

5.TikTokの「アルゴリズム」を知る

 TikTokの「おすすめ」というフィード(投稿一覧)は、アルゴリズムによってエンドユーザーの興味を分析し、生成されている。企業はこのアルゴリズムの仕組みを把握すれば、ターゲットとするエンドユーザー向けのショート動画を作成しやすくなる。アルゴリズムには次の要因が影響を与える。

  • エンドユーザーの地域
  • トレンドになっているハッシュタグと楽曲
  • エンドユーザーの行動

 一方で次の要因はアルゴリズムには影響しない。

  • ショート動画の投稿時期
  • フォロワー(ファン登録)数

 第4回はTikTokの7つの活用法のうち、6つ目と7つ目を紹介する。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news060.jpg

Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき課題」1位は「ジェンダー平等」――SHIBUYA109 lab.調査
SDGsで挙げられている17の目標のうち、Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき...

news061.png

高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...