ITコスト最適化の7大ポイント【第1回】
Gartnerお墨付き ITコスト最適化に役立つ「4層フレームワーク」とは?
企業がコストを抑えながらビジネスを継続させる上で重要なのが、ITコストの最適化だ。Gartnerが示すフレームワークを参考に、ITコスト最適化の具体策を検討する。
1990年代末期から2000年代初頭に起こったITバブル以来、ビジネスリーダーはIT部門をコストセンターだと考えてきた。その結果、最高情報責任者(CIO)の主な仕事はコストの削減となり、「より少ない労力でより多くのことをする」が題目になっている。
最近では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が、人の移動に制限のある状況下でのビジネス遂行をITが実現することを浮き彫りにした。ITがなければ、企業が従業員を迅速にテレワークに移行させることはできなかった。
ITはコストか。それともビジネスの継続を可能にするものか。答えは両方だ。ITコストの最適化は、コストを抑えながらビジネスの継続を可能にする。
Gartner「ITコスト最適化フレームワーク」の気になる中身
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調査会社Gartnerは、ITコストを最適化するための4層のフレームワーク(特定の思想に基づいた思考法や発想法)を提供している。各層で企業がすべきことは以下の通りだ。
- 第1層
- IT製品の調達におけるコストを削減する。最も投資対効果の高い価格設定と最適な購入条件でIT製品を購入する。
- 第2層
- IT部門が払うコストを削減する。例えばソフトウェアのライセンス数を減らしたり、従来利用していたIT製品から新たなIT製品へ移行したり、時代遅れの技術の利用をやめたりして、コストを最小限に抑える方法を模索する。
- 第3層
- ビジネス部門とIT部門が、IT製品にかかるコストを共同で特定し、それを削減する。
- 第4層
- ビジネスを再構築し、イノベーションを起こす。業務プロセスの改善に取り組み、新しい手法を導入して、古くなった技術への依存を最小限に抑え、新しい技術の活用を試みる。
CIOは進行中のITコスト最適化の取り組みに、どのようにこのフレームワークを適用できるだろうか。このフレームワークを基にした、ITコスト最適化の7つのポイントを紹介する。
ポイント1:IT調達を再考する
過去のIT専門家には、IT製品の調達について限られた選択肢しかなかった。ソフトウェアを購入したり、自分で開発したり、ハードウェアを購入することが彼らの仕事だった。
現在の企業には、自社のノウハウやリソースに応じたさまざま選択肢が存在する。オンプレミスのハードウェアまたはソフトウェアの導入は選択肢の一つにすぎない。IaaS(Infrastructure as a service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)といったクラウドサービスやマネージドサービスなどのITサービスの利用も有力な選択肢だ。
クラウドサービスなどのITサービスが人間の努力を肩代わりできるという考えは、CIOの意識に定着し始めている。具体的には単体のITサービスまたは複数のITサービスの組み合わせが、1人以上の従業員またはコンサルタントに代わる働きをすることがある。CIOはこの考え方を、導入初期から保守サポート終了まで、IT製品/サービスのライフサイクル全体に適用する必要がある。
次回は、残るITコスト最適化戦略のうち、2つを紹介する。
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