英国の義務教育でプログラム作成、デバッグ、コーディングなどのコンピューティング科がスタート。生徒と教師を対象としたアンケートから、さまざまな課題が見えてきた。
英国の義務教育おける1学期のカリキュラムに対するアンケート調査を実施したところ、「コンピューティング」科の授業を受けた生徒(訳注)の半数近く(47%)は、教師がもっと技術を磨いてほしいと答えていたことが分かった。
訳注:日本では小学生を「児童」、中学、高校、専修学校、各種学校生を「生徒」と呼ぶ。本記事で取り上げている9〜16歳を日本の制度に当てはめると児童と生徒にまたがることになるが、煩雑になるため本文は「生徒」で総称する。
この調査は、生徒にプログラミングを教える教師の研修を実施している英国コンピュータ協会(BCS)の下部組織Computing at School(CAS)と、CASを支援している米Microsoftが共同で実施したもので、9〜16歳の生徒2000人から回答を得た。これによると、(科目を教えている)教師にはもっとサポートが必要だと、生徒たちは考えている。さらに41%の生徒は、授業中にコンピュータの操作をする先生を日常的に介助していると回答した。
一方教師側は、コンピュータの授業をカリキュラムの想定通りに実施できたと自信を持っている人が約4分の3(73%)に上るものの、プログラム作成、デバッグ、コーディングなどの領域については、授業で十分に伝えられたかどうか自信がないとする教師も多かった。
また、調査に回答を寄せた300人の教師のうち、69%は「楽しく授業ができた」と答えているが、訓練、(技術の)養成、(自主)学習のための資料が足りないと訴える人が81%もいた。
さらに調査では、コンピュータに興味を持ちもっと学びたいという生徒は41%だが、学校の授業では物足りないと感じていることも分かった。
約67%の教師は、コンピュータの授業中、生徒は興味を持って集中していたと報告している。ただし4分の1近く(24%)の教師は、2014年9月にその年度のカリキュラムを開始するまでこの教科の経験は皆無だったと認めている。
調査結果を受けて、英国政府のニッキー・モーガン教育大臣は次のように語る。
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