アジャイルとDevOpsのアプローチは、終着点の定まった大型プロジェクトの消滅を意味する。プロジェクト管理はどう変化するのか。
管理者にとって、プロジェクト管理は常に頭痛の種になる。かつては「Microsoft Project」「Oracle Primavera」といったプロジェクト管理ソフトウェアがあれば、ほとんどの長期プロジェクトには十分対応できた。ガントチャートとタスク一覧でクリティカルパスが維持されていることは確認でき、計画の変更は記録して追跡し、最終結果に与える影響を推定して、必要があれば最終的な納期を変更することが可能だった。
だが、プロジェクトの遂行方法は変化が求められている。アジャイルや開発・運用、つまりDevOpsのアプローチは、終着点の定まった大型プロジェクトが急速に消滅していることを意味する。より小さな作業のまとまりを管理して、その全てがどう運用されているかを確認することの方が重要になりつつある。
もちろん、それは今に始まったことではない。全体を小さな断片に分解し、各断片を同時に管理するやり方は、成功を収めたプロジェクトの典型的な管理方法だった。だが多くの場合、対応がなされるのは全体としてのプロジェクトのみであり、プロジェクトのプロセスを構成する作業はほとんど管理されていない。この傾向が特に顕著な公共セクターでは、多数のプロジェクトが計画され、数年がかりで運用される。時がたつに従ってユーザーのニーズが変化しても、プロジェクトが目指す最終結果が変わることはなく、変化が積み重なるにつれ、望ましい結果が訪れることはなさそうに見える。
最終的には、高度に柔軟性が高いと見なされるべきアプローチがおのずと現れ、求められる変化をもたらそうとする。しかし、目指す結果は既に誤っており、実際にはプロジェクトは失敗に終わる。これはユーザーにとって、公共セクターの場合は納税者にとって、高い代償を伴う。
ここで必要なのは、タスクをプロセスに集約する仕組みによってタスクレベルで管理する手段および最終結果に与える影響を見通す手段だ。そのためには単なるプロジェクト管理以上のインテリジェンスが要求され、プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)の領域に踏み込むことになる。実際に、特定の状況においては、もしプロジェクトチームが自分たちのやっていることを「製品」と見なすことができるのであれば、プロダクトライフサイクル管理(PLM)ツールの方が優れた選択肢になることもあり得る。ツールの選定に際して検討すべき主な事項は以下の通りだ。
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