ペイメントカードを狙ったサイバー犯罪への処方せん【後編】
「オンライン詐欺検出システム」を購入する企業がベンダーに質問すべき3つのこと(1/2 ページ)
「オンライン詐欺検出システム」は、検出方法とその対象範囲が各ツールの差別化要因となっている。自社に最適な製品を選ぶには、詐欺検出ツールの主要機能を評価することが重要だ。
前編「電子商取引の犯罪被害を減らす、『オンライン詐欺検出システム』の仕組み」に続き、オンライン詐欺検出システムの機能を解説する。
オンライン詐欺検出の管理とサポートは、実装方法によって異なる。SaaS(Software as a Service)ベースのオンライン詐欺検出はサービスプロバイダーがホストする。顧客は構成インタフェースを通じてサービスにアクセスし、設定をカスタマイズして、一般的な管理タスクを実行する。
オンプレミスのオンライン詐欺検出システムでは、管理により多くの手間が掛かる。ソフトウェアを実行するサーバの導入とメンテナンス、ソフトウェア自体、顧客のネットワークインフラの管理が必要になるためだ。
オンライン詐欺検出システムとサービスを導入すれば詐欺の事象を全て検出できるというわけではない。ただし、小売業者や金融機関のリスクを大幅に削減し、顧客に高水準の保護を提供することができる。
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機能
元詐欺師で『世界をだました男 Catch Me If You Can』の著者であるフランク・アバグネイル氏は、「詐欺を罰したところで盗まれた金額が戻ってくることはめったにない。予防することが唯一とり得る行動だ」と考えている。Webを利用してビジネスを行っている企業は、この同氏の言葉には検出も含まれていると解釈すべきだろう。つまり、オンライン詐欺を防ぐということは、ユーザー、デバイス、ネットワークを保護するためのセキュリティ層を用意しながら、詐欺を的確に検出することに他ならない。
オンライン詐欺検出システムとは、Web経由で行われる不正な取引や活動を検出する一連のサービスまたはソフトウェア製品のことだ。一般的なオンライン詐欺検出システムでは、次のような事象が検出される。身分詐称による新規アカウントの作成、ユーザーの盗難資格情報によるアカウントの乗っ取り、盗難クレジットカードによる決済詐欺などである。だが、さらに多くの機能が提供されるシステムもある。オンライン詐欺検出システムでは、検出の達成方法とその対象範囲が各ツールの差別化要因となっている。そのため、こうした製品を評価して、自社に最適なものを選ぶには、詐欺検出ツールで利用できる主要機能を理解することが重要だ。
重視している分野
一部のオンライン詐欺検出ベンダーは、銀行や金融サービス業または電子商取引に重点を置いている。その一方で、オンラインアカウントを保持して取引を実行するほぼ全ての分野に対応する製品を提供しているベンダーもある。
金融サービス会社では、金融業界に特化して作成されたオンライン詐欺検出システムが最も役立つだろう。電子商取引や小売業者にも同じことがいえる。電子政府サービスを提供する政府機関、ソーシャルネットワーキングサイト、保険会社などは、調査対象を拡大して分野に依存しない、さまざまな市場をサポートする製品を検討するのが良いだろう。こうした製品は、市場に出回っている製品の良いとこ取りをしている。
複数レイヤー
Gartnerは、2015年7月21日に改訂した同社の「Market Guide for Online Fraud Detection」(オンライン詐欺検出の市場ガイド)を含め、これまでに発行した報告書の中で、複数レイヤーによる詐欺対策の利用を強く推奨している。複数レイヤーによる詐欺対策は、インターネットベースのマルウェア攻撃によってさらなる被害が発生するのを阻止できるように設計されている。最も重要なレイヤーは、エンドポイント(レイヤー1)、ナビゲーション(レイヤー2)、ユーザーまたはエンティティ(レイヤー3)だ。
Gartnerのレイヤー構想によると、エンドポイント製品では、最近のログインデータなどのコンピュータ、モバイルデバイス、テレフォニーデバイスの特徴を分析し、ユーザーのアカウント特権を検証している。ナビゲーションシステムでは、セッションのナビゲーションに異常がないかを分析する。また、ユーザーまたはエンティティ中心の製品では、電子商取引など特定のチャネルについて、そのユーザーまたはエンティティの「通常」の性質と取引を比較している。
多くのオンライン詐欺検出システムは、これらの3つレイヤー全てに保護を提供しているが、1つのレイヤーのみを保護することに注力しているものもある。各種製品を利用して全てのレイヤーを保護することはできる。だが、3つのレイヤーを全て保護する製品を探す方が合理的だろう。
分析と継続的なプロファイリング
ルールベースの分析では、既に把握している情報に基づいたパターン認識を利用する。行動予測分析では、アカウント所有者の行動を確認し、予測される行動に基づいて異常を探す。そして、分析モデルはリスクに点数を付ける。この点数は、分析の結果に基づいて作成されたユーザーまたはエンティティのプロファイルに対して評価される。
この領域で高い評価を獲得している製品は、前述の分析モデルの両方またはいずれかを採用し、アカウントとユーザーに対する継続的なプロファイリングを提供することで詐欺を検出するものだ。ただし、ルールベースの分析よりも行動予測分析の方がやや好ましいだろう。
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ペイメントカードを狙ったサイバー犯罪への処方せん
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