企業ニーズを把握しているのは自分たちだけだと主張するMicrosoft。さらに、「ハイブリッドウォッシング」手法を使う偽ハイブリッドベンダーもいると痛烈に批判した。
Microsoftは、“他のパブリッククラウドベンダーはユーザー企業の要件を把握しておらず、ニーズに後追いで対応している”と非難した。
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Microsoftでクラウドとエンタープライズグループのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるスコット・ガスリー氏は、米ジョージア州アトランタで開催された「Microsoft Ignite」のキーノートで、同社の企業向けクラウド事例と他社事例の優劣について語った。
「当社ほどクラウドが提供する幅広さと厚みの両面を実現しているベンダーはない。当社はこの両面を全てグローバルで信頼されたハイブリッドクラウドで実現している」(ガスリー氏)
「『Microsoft Azure』のデータセンターは世界34カ所に設置している。これは総合的に見て、『Amazon Web Services』(AWS)の現時点の拠点数や進出国数の2倍だ」
「データセンターが世界各地にあることで、アプリケーションやサービスをこれまで以上に顧客に近い場所で運用し、より多くの地域市場の競争に加わることができる」
GoogleとAWSは、自社のクラウドインフラサービスを使用する企業顧客を増やすと公言し、開始当初から堅実な成功を収めている。両社とも、ここ数年はグローバルデータセンターの拡張やさまざまな企業向け機能の導入を行っている。これにより、データ主権に関する懸念事項に企業が対処できるよう取り組んでいることが分かる。
だが、Microsoftの場合は製品が企業のIT環境に深く定着しているため、このような急激な取り組みは不要だとガスリー氏は話す。
「当社のクラウドは、企業向けに最適化している。当社にとって企業は後回しの対象ではない。企業こそが重要な設計要素だ」(ガスリー氏)
Microsoftのクラウドプラットフォーム製品マーケティングエグゼクティブ、ジュリア・ホワイト氏も事前イベントの質疑応答セッションでこの話題に触れている。ホワイト氏はこのセッションで、AWSとGoogleはハイブリッドクラウド分野への参入が遅かったことを指摘した。
「AWSとGoogleは、ハイブリッドクラウドの現実にようやく気付いた。だが、Microsoftは最初から認識していたし、実際のところ、それはDNAに刻み込まれている」(ホワイト氏)
「ユーザー企業がハイブリッド環境を運用して自社のペースで移行できるように、Microsoftは『Office 365』であれ、『Dynamics』であれ、インフラスタックに独自のクラウド機能とオンプレミス機能を用意している」
具体的なベンダー名は挙げなかったが、ホワイト氏は企業に向けて、製品の販売に「ハイブリッドウォッシング」手法を使うベンダーがいると警告した。
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