軽井沢スキーバス転落事故から始まった世界の安全対策プロジェクトIoTとデータ分析で安全を守れ

15人の死亡者を出した軽井沢スキーバス転落事故をきっかけに、IoTとデータ分析を利用した安全対策プロジェクトが各国で始まっている。

2017年07月06日 08時00分 公開
[Aaron TanComputer Weekly]
Computer Weekly

 全世界で発生しているバス事故の要因の1つは疲労によるものだ。そのため、運転中に運転手の体調を監視することが交通事故死亡者数減少の鍵になる。

Computer Weekly日本語版 7月5日号無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 7月5日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。

なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。

ボタンボタン

 事故を未然に防ぐため、2016年10月、SAPとNTTは福井県で200台の公共バスを運行する京福バスの協力を得てトライアルを行った。

 NTTが東レと共同開発した、体にフィットするセンサー付きのシャツ「hitoe」と、NTTのIoT分析プラットフォームを使用して、京福バスの運転手を絶えず見守り、疲労の兆候をリアルタイムに把握する。

 日本の医療機関が開発したアルゴリズムを使って心拍数などのデータを分析し、普段とは違う運転手の動きと、ストレスや緊張などの生理的状態を検知する。バスの運行管理者はこうしたデータに従って行動を起こし、運転手に呼び掛けたり、近くのターミナルにいる運転手に交代させたりする。

 また、京福バスはバスに備え付けたセンサーから収集したテレマティックスデータを使って、走行中の全バスの位置と速度も追跡している。全てのデータは暗号化され、インターネット経由でSAPクラウドプラットフォーム上のアプリケーションに転送される。

 NTTの子会社itelligenceでCOO(最高執行責任者)を務めるウーベ・ボーンホースト氏がこのプロジェクトを構想したのは、15人の尊い命が失われた軽井沢の大事故など、2016年に日本で相次いで起きたバス事故がきっかけだったという。

 ボーンホースト氏は米フロリダ州オーランドで開催された「SAPPHIRE NOW」でComputer Weeklyのインタビューに答えて、「より安全な地球にするために技術力の活用方法を求めていた」と語った。

 京福バス以外にも、itelligenceは米国の他のバス会社にアプローチして同様のトライアルを呼び掛けている。だが、反応は以外なものだった。

続きはComputer Weekly日本語版 7月5日号にて

本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。


Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー

Computer Weekly日本語版 6月21日号 Microsoft帝国からの脱出

Computer Weekly日本語版 6月7日号 Bluetooth 5仕様の真意とは?

Computer Weekly日本語版 5月24日号 ブロックチェーンの意外な活用法


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news066.jpg

トランプ氏勝利で追い風 ところでTwitter買収時のマスク氏の計画はどこへ?――2025年のSNS大予測(X編)
2024年の米大統領選挙は共和党のドナルド・トランプ氏の勝利に終わった。トランプ氏を支...

news043.jpg

AI導入の効果は効率化だけじゃない もう一つの大事な視点とは?
生成AIの導入で期待できる効果は効率化だけではありません。マーケティング革新を実現す...

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。