Google“多様性否定”騒動 実は笑えない
「女性セキュリティ担当者」が増えない理由は“白人男性至上主義”にあり?(1/2 ページ)
新たな調査で、多くの企業が情報セキュリティ分野の人材不足に悩んでいることが分かった。専門家によれば、才能発掘の鍵は、女性や多様な人種の中に眠っているという。
新たなアンケート調査から、大多数の企業が情報セキュリティ分野でスキルギャップの影響を感じていることが分かった。専門家によれば、未開拓の人材から才能を見いだせる可能性があるという。
セキュリティカンファレンス「Black Hat USA 2017」の参加者580人を対象としたアンケート調査結果「Portrait of an Imminent Cyberthreat」から、回答者の7割が「サイバー攻撃から自社を防御するのに十分なスキルを備えたスタッフが社内に不足している」と感じていることが明らかになった。半数近くの回答者は「情報セキュリティ部門に女性と人種的マイノリティー(注)が少ない」という懸念を抱いていた。彼らの多くは、そうした現状の背景に、女性や人種的マイノリティーの採用を妨げる体系的な問題があると感じているようだ。
※注:有色人種や先住民を含む、米国で「少数派」とされる人種を指す。
Black Hatのゼネラルマネジャー、スティーブ・ワイリー氏は「企業のIT部門は、優秀な情報セキュリティ人材を確保するために、できることは全てする必要がある」と話す。
増大する脅威から自社を守れるだけのスキルを備えた人材の確保には「情報セキュリティ担当者の多様性を高めるしかない」とワイリー氏は説明する。前述の調査に回答した5人に3人は、「女性や人種的マイノリティーに属する人々が、情報セキュリティ分野に進む意欲が起きない社会に問題がある」と考えているという。
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女性人材の不足は、欧米でも深刻
北米の情報セキュリティ業界が“白人男性中心”になってしまった理由
「GRIMM」の名称で事業展開するセキュリティコンサルティング企業SMFSの最高経営責任者(CEO)ブライソン・ボート氏は、「企業は、情報セキュリティのスキルギャップ解消にトップダウンで取り組む必要がある」と語る。
残念ながら、情報セキュリティ部門の女性や人種的マイノリティーは「めったに管理職に昇格することがない」とボート氏は語る。その一因は、この問題に適切な対策を講じなかった業界そのものにあるというのが、同氏の考えだ。「企業は、トップダウンで人材問題に取り組まなければならない」(ボート氏)
「私たちは、現在業界のリーダーとして活躍する数少ない女性や人種的マイノリティーに協力を仰がなければならないだろう。こうした人たちが、皆の模範になることが重要だ」とボート氏は続ける。社会や企業に染み付いた偏見を打破し、業界内で女性や人種的マイノリティーの地位を引き上げる動きが必要になると同氏は主張する。
情報セキュリティ業界は、もちろん女性や人種的マイノリティーの雇用を増やそうとしている。ただし「もっと努力が必要だ」と話すのは、データセキュリティベンダーSTEALTHbits Technologiesで、シニアテクニカルプロダクトマネジャーを務めるファラー・ビジャヤン氏だ。
「業界を見渡せば、白人男性が大多数を占めている。そのため、これまでは性差別や人種差別が目立つことさえなかった」とビジャヤン氏は語る。「雇用する側は、自分にとって理解しやすい人間を採用する傾向がある。そのため、業界はますます白人男性中心になり、誰が職を得るかを予測するのは難しくない」(同氏)
Sophosで北米チャネルセールス担当バイスプレジデントを務めるエリン・マローン氏によれば、情報セキュリティのスキルギャップ解消に女性とマイノリティーを活用しようという議論は「ここ数年になって盛り上がりはじめた」という。
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