企業はマルチクラウドへの移行に向けて、データセンターアーキテクチャを改革している――。企業のIT支出動向調査の結果からは、そんな現状が読み取れる。
企業の間で、データセンターのアーキテクチャを大幅に変更する取り組みが広がりつつある。より多くのビジネスアプリケーションを実行するために、将来的に複数のクラウドサービスを組み合わせたマルチクラウド環境へ移行しようとする動きの一環だ。
調査会社IHS Markitによる北米151社の調査によると、マルチクラウド移行に向けたアーキテクチャの変更には、ネットワークの高速化、サーバの多様化、ソフトウェア定義ストレージ(SDS)の増加などがある。この変革の背景には、マルチクラウド環境を構築する際に、データセンターを最重要設備に位置付けようとする企業の戦略がある。
企業は、自社のデータセンター内を流れるデータの増加に対処するために、ネットワーク速度を向上させている。企業の68%がネットワーク容量の増加、62%が仮想マシン移動の自動化やネットワーク仮想化技術に支出していると、IHSは報告している。この傾向は、クラウドベースのアーキテクチャを持つデータセンターの構築が進む現状と符合する。
IHSの調査によると、回答者の49%が、トラフィックの増大に対処するために物理/仮想のスイッチやルーターの支出を増加させると答えた。
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