「完全な対策」は存在しない
iPhone、Androidを狙うクリプトジャッキング、実行されるとどうなる?
ほとんどのモバイルOSはモバイルクリプトジャッキングを防ぐために何らかのセキュリティ対策を実装している。IT部門はクリプトジャッキングのリスクを認識し、攻撃に対抗する手順を知っておく必要がある。
犯罪集団は大抵の場合、IT部門よりも何歩か先を行っている。クリプトジャッキングの台頭はそれを物語る何よりの実例であり、IT部門は予防策を講じなければならない。
クリプトジャッキングはマルウェアの一種で、コンピューティングリソースを乗っ取って仮想通貨を採掘する。これはビットコインやEthereumのような仮想通貨の弱点でもある。クリプトジャッキングは従来型のデスクトップやノートPCだけでなく、モバイル端末にも影響を及ぼす。
モバイルでのクリプトジャッキングは一般的に、エンドユーザーが意図して、あるいは知らずにダウンロードした不正アプリや攻撃者が脆弱(ぜいじゃく)性のあるWebページに挿入したマルウェア、もしくはモバイル端末にダウンロードさせる不正なスクリプトを介して実行される。これはスマートフォンやタブレットの速度を低下させ、ネットワーク帯域幅にも影響が出る。
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対策が進むクリプトジャッキング
モバイル環境のセキュリティに影響? UEMとは
完璧な対策は存在しないが有効な対策はある
モバイルクリプトジャッキングが増大している一方で、希望もある。AppleのiOSやGoogleのAndroidのようなモバイルOSは、従来型のワークステーションよりもセキュリティが強化されている。Appleは2018年、iPhoneとiPad上で仮想通貨採掘を制限する新しい対策を発表し、iOSでこの脅威に対応した。だが、こうしたクリプトジャッキング対策は、一般的なエンドポイントセキュリティ対策と何も変わりはない。モバイルの脅威に関するリスクを最低限に抑えることはできるが、完全にリスクを取り除くことはできない。
対策はユーザー教育から始まる。システム管理者はモバイル端末の最低限のセキュリティ基準を確立し、徹底させなければならない。この中には、iOSとAndroidのOSバージョン指定、モバイルアプリのインストールと利用に関して想定される事態の概要説明などが含まれる。ユーザーを中心としてこの脅威に対抗するための対策としては、モバイル端末そのものを狙うフィッシング防止プログラムの強化や、セキュリティに関する啓発や研修が挙げられる。
以上の取り組みだけでも十分にモバイルマルウェア攻撃を阻止し得る。だが完璧なセキュリティプログラムというものは存在せず、常に正しい判断ができるユーザーも存在しない。従って、管理者は技術コントロールを使ってルールを徹底させ、さらに多くの情報を集めてそれに従った対応を講じる必要がある。だが既存のモバイルデバイス管理(MDM)だけでは不十分なこともある。MDMはユーザー環境管理(UEM)へと進化して、モバイルと従来型のワークステーションの両方に対し、一層きめ細かいエンドポイントコントロールができるようになった。UEMは、より現代的で高度なネットワークセキュリティコントロールとの連携性も優れている。
クリプトジャッキングから学ぶセキュリティ
クリプトジャッキングは、他のモバイルセキュリティ脅威と何も変わりはない。セキュリティ担当者とIT担当者がかかわり、ユーザーにはしていいことといけないことを認識してもらい、経営幹部は潜在的に何が危険にさらされ得るかを認識する必要がある。全てに適切なコントロールをかけ、全体を見通して事態を把握できる人物は、特にモバイルに関する限りはいない。クリプトジャッキングは、モバイル環境を全社的なセキュリティ対策の一環とすることの重要性を物語っている。
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