コンテナとオーケストレーターを安全に運用する上で、対処すべき代表的な4種類の脆弱性がある。それらの概要と、脅威を軽減する手段を紹介する。
前編「いまさら聞けない『コンテナ』『オーケストレーター』の仕組みと役割」では、アプリケーションの稼働環境を仮想化する「コンテナ」と、その管理やデプロイ(配備)を効率化する「コンテナオーケストレーター」(「コンテナオーケストレーションツール」とも。以下、オーケストレーター)の基礎知識を紹介した。後編では、コンテナやオーケストレーターに関わるセキュリティリスクと、その対策について説明する。
コンテナとオーケストレーターの脆弱(ぜいじゃく)性の大半は、サイバーセキュリティ専門家にとってなじみがあるだろう。というのも、これらの脆弱性はOSとアプリケーションが持つ典型的な脆弱性だからだ。具体的には、次の4種類がある。
これら4つの脆弱性について紹介しよう。
前編で紹介したTesla Motorsと電子商取引構築サービスを手掛けるShopifyの事例では、どちらもアクセスと承認に原因があることは注目に値する。Teslaのケースでは、システム構成に不備があり、オーケストレーター「Kubernetes」のセキュリティを確保できていなかった。その結果、Kubernetesを経由してシステムが侵害を受けた。Shopifyのケースでは、攻撃者はAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)サーバに不正アクセスし、コンテナクラスタを操作できる脆弱性が見つかった。
どのアプリケーションとOSについてもいえることだが、開発者は全てのアクセス・承認の構成とセキュリティ確保に細心の注意を払わなければならない。そのためには、アクセスをロックダウン(制限)し、修正プログラムを適用してシステムを最新状態に保つ必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
YouTube広告の実店舗売り上げへの貢献を計測 インテージが「Sales Impact Scope」を提供開始
インテージがYouTube出稿による小売店販売への広告効果を計測するサービスを提供開始した...
2025年のデジタル広告業界の展望 日本のマーケターの優先メディアと課題は?
IASは、2025年におけるデジタル広告業界の主要なトレンドについて掘り下げたレポート「Th...
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年1月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。