ベンダーは教育用のIT製品に応用する人工知能(AI)技術の開発を進めている。同時に、学習者側も授業や宿題にITを利用するメリットを見いだしている。
教育分野でのIT利用が盛んだ。それに合わせて学習者側も、人工知能(AI)技術を利用するアプリケーションや仮想現実(VR)、検索エンジンを駆使して、自身の学習能力を強化している。
Google、Lenovo、MicrosoftなどのITベンダーは、教室や自宅で学習者を支援する技術の開発に精力的だ。こうしたITは小学校、中学校、高等学校の児童生徒からの評判が良く、独学や自習にも効果があることが分かっている。ただし学習者の社会的交流が減る恐れを指摘する批評家もいる。
Lenovoは2019年8月、10カ国約1万5000人の個人ユーザーを対象に調査を実施した。この調査で「子どもが宿題をするときに親に聞くよりもオンラインで調べている」と答えた親は、米国では75%に上ったという。この数字は、中国では85%、インドでは89%であり、いずれも米国の数字を上回っている。
「ITによって、忙しい親が子どもの宿題を手助けできるようになる」というのがベンダーの考えだ。現代の家庭では子育てが課題になっている。共働きの家庭が増え、子育てをどうすればよいか悩む親は少なくない。「子どもが自分で学習できれば、そうした事態に対して親が感じるプレッシャーやストレスを取り除くことができる」と、Lenovoでユーザーおよび顧客エクスペリエンスの統括責任者を務めるディリップ・バティア氏は話す。
自習や独学に利用できるITは幅広い。Webサイトは情報の検索に利用できる。ユーザーの問い合わせや状況に応じた必要情報を自動で案内する「仮想アシスタント」を利用すれば、子どもからの質問を受けやすくなる。「『ITを使えば新しいことを学ぶのがすごく簡単になる』と考えている学生は少なくない」とバティア氏は言う。
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