私立中高一貫校の間で「iPad」が根強い支持を集める中、あえてWindowsタブレットを選択したのが佐野日本大学学園だ。その選定の理由とは。
栃木県佐野市にある学校法人の佐野日本大学学園は、3万ヘクタールもの広大なキャンパスを有し、敷地内に佐野日本大学高等学校と中高一貫教育の佐野日本大学中等教育学校の2校を構える。両校ともに有名大学への進学率が高く、グローバル人材の育成を目指した英語教育に注力。さらに文部科学省から先駆的な理数教育に取り組む「スーパーサイエンスハイスクール」に認定されるなど、特色ある教育活動を実践している。部活動においても野球やラグビー、放送部など全国レベルの強豪校として有名だ。
教育機関のIT活用に関心が高い人の間では、佐野日大学園は先駆的なWindowsタブレット活用校として知られる。私立の中高一貫校の間では米Appleの「iPad」を活用するところも少なくない中、同学園は2014年9月から佐野日大高校と佐野日大中等教育学校の両校において、高校1、2年生約1000人を対象にWindowsタブレットを導入。1人1台環境を本格実施した。
Windowsタブレット導入と同じ2014年には、校内の無線LAN環境も整備した。キャンパス内に無線LANアクセスポイントを216台以上整備し、端末の種類を問わずアクセス可能なインフラを実現した。現在、約1800人の生徒が安定した無線LAN環境の下、同校が独自開発した「デジタルキャンパス」というオープンソースソフトウェア(OSS)ベースの学習基盤システムを軸に、Windowsタブレットを学校生活や学習に生かしている。
佐野日大学園は、なぜWindowsタブレットを選んだのか。同学園でIT活用の陣頭指揮を執る、佐野日大高校/中等教育学校のICT教育推進室室長である安藤 昇教諭に選択理由を聞くとともに、同校のインフラ整備やWindowsタブレットの活用について紹介しよう。
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