ドキュメントのデジタル化にRPAや機械学習を生かす動きが広がり始めた。こうした取り組みを進める企業が目指すのは、コスト効率が良く、環境に優しいペーパーレス職場だ。
印刷した記録をデジタル化している企業は少なくない。物理スペースとコストを節約し、データマイニングのチャンスを増やして、コンプライアンスの取り組みを向上させるためだ。その先には職場の完全なペーパーレス化がある。
デジタル化を推進する企業は、構造化されていない紙の記録を記憶装置や実際の倉庫から取り除いている。そして有用性を上げ、管理をしやすくするために、それらの記録をデジタル化し、新たなデジタルデータへと構造化している。このプロセスではロボティックプロセスオートメーション(RPA)や人工知能(AI)技術による自動化が重要な役割を果たす。ここでの自動化は、紙の記録をデジタル化することを目的に、人間の助けを借りずに数百万件の記録をスキャン、並び替え、構造化、ラベル付けすることだ。
RPAのソフトウェアロボットを使用し、AI技術の力を借りて紙をデジタル化することで可能になるのは、単にファイルをスキャンして保存することだけではない。ソフトウェアロボットは高度に構造化されたデジタルデータを作成できる。そのデータを機械学習アルゴリズムに供給すると、そのアルゴリズムがビジネスプロセスを改善し、ビジネスプロセスに情報を提供する。
「企業運営において機械学習やその他のAI技術が実現するのはコスト削減だけではない」。ITコンサルティング大手Tata Consultancy Servicesのバイスプレジデントで、コグニティブビジネスオペレーション部門の責任者を兼任するアショク・パイ氏はこう語る。「優れたビジネス成果、ビジネスの成長、アジリティ、豊かなカスタマーエクスペリエンスは、AI技術のようなコグニティブ技術の影響を直接受ける」(パイ氏)
ファイルデジタル化企業Ripcordは、企業による紙の記録のデジタル化を支援するツールを提供するベンダーの一社だ。同社はソフトウェアロボットを使用して、リサイクルする前に紙の記録をスキャンし、データを抽出して、全てのデータをクラウドに送信している。このプロセスの最終目標はデータの作成だ。
企業データを活用したトランザクションの処理、データの操作、応答のトリガー、他のシステムとの通信は、機械学習とソフトウェアロボットが担う。企業では一般的に、こうしたことをするシステムに質の高い構造化データを供給することが最優先事項になる。
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