「TrickBot」を用いた攻撃者は、Microsoftなど各社の遮断措置により活動を停止したとみられていた。しかしUEFI準拠ファームウェアやBIOSの脆弱性を検出する新モジュールの存在が明らかになった。
セキュリティベンダーのAdvanced IntelligenceとEclypsiumは2020年12月3日(現地時間)、情報窃取機能を持つマルウェア「TrickBot」がファームウェアを標的にする機能を持ったと明らかにした。2020年10月にはMicrosoftが他数社と共にTrickBotの動きを遮断する措置を実施。一時的に攻撃活動は止まったかのようにみられたが、攻撃者はTrickBotを更新し、新しい機能を追加していた。
Advanced IntelligenceとEclypsiumは研究論文で、「TrickBoot」という新しいモジュールが標的デバイスのUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)準拠ファームウェアやBIOSを検査できることを明らかにした。UEFI準拠ファームウェアやBIOSは、OSの起動に必要な機能を持つファームウェアだ。攻撃者はTrickBootを利用してデバイスのUEFI準拠ファームウェアやBIOSを乗っ取り、データの読み取り、書き込み、削除を可能にする脆弱(ぜいじゃく)性を検索できる。
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