IT大手が注力する、次の大きなトレンドが「メタバース」だ。企業にビジネス改革をもたらす可能性がある一方で、さまざまなセキュリティリスクもある。まずはメタバースをざっくりと理解しよう。
「メタバース」(巨大仮想空間)の活用は、従業員のモチベーションを高めたり、顧客や取引先との関係を深めたりと、企業にさまざまなメリットをもたらす可能性がある。一方でセキュリティの新たな課題も生み出す。企業はメタバースの活用を検討するに当たり、セキュリティのリスクを知って対策を講じることが重要だ。
企業の間では、メタバースの概念の認識は広がりつつある。だが個人情報の保護といった、安全な活用に必要なノウハウの認知は広がっていない。本稿は企業がメタバースを安全に利用するための注意点を紹介する。
メタバースは、ギリシャ語で「超える」を意味する「meta」と、「宇宙」「世界」を意味する「universe」の一部である「verse」を組み合わせた言葉だ。画面の中にある「もう一つの世界」であるメタバースで、人々はつながり、買い物を楽しんだり、仕事の打ち合わせをしたりと、プライベートやビジネスを問わず、さまざまな交流ができる。メタバースを実現するための技術は、主に仮想現実(VR)技術と拡張現実(AR)技術の2つだ。
VR技術は、専用のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通してユーザーに人工的な仮想空間を提示する。ユーザーはその仮想空間に“没入”し、手や足を動かすことで内部を移動したり、物を動かしたりできる。
AR技術は、現実の空間にデジタルデータを重ね合わせ、現実空間と仮想空間を融合させる。VR技術ほどの没入感はもたらさないが、ユーザーは現実世界で周囲を見ながら交流できる。
主要なメタバース関連ツールには、MicrosoftのHMD「HoloLens」やWaze Mobileのナビゲーションアプリケーション「Waze」がある。Wazeは、GPS(全地球測位システム)でユーザーの位置情報を把握し、デジタル地図に渋滞や工事といった交通情報を表示する。これらのツールはユーザーの位置を確認したり、意図を推測したりすることから、プライバシーの保護が重要な課題となっている。
第2回は、企業がメタバースを利用する際のセキュリティ課題を考える。
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