FortinetのVPN製品に「バッファオーバーフロー」の脆弱性 どう対処すべきかFortinetのVPNに「緊急」の脆弱性【前編】

FortinetのVPN製品に深刻な脆弱性が見つかった。ユーザー企業は迅速に対処する必要があるという。具体的にはどうすればいいのか。

2023年01月13日 05時00分 公開
[Arielle WaldmanTechTarget]

関連キーワード

VPN | 脆弱性 | セキュリティリスク


 セキュリティベンダーFortinetによると、同社のVPN(仮想プライベートネットワーク)製品に存在する深刻な脆弱(ぜいじゃく)性が攻撃に悪用された。脆弱性「CVE-2022-42475」は、米国の共通脆弱性評価システムCVSS(Common Vulnerability Scoring System)の評価では、深刻度が最も高い「緊急」(スコア9.3)となった。悪用されれば、攻撃者が認証なしで任意のプログラムを実行できる恐れがあるとFortinetは説明している。

「バッファオーバーフロー」を引き起こす CVE-2022-42475への対処法とは

 CVE-2022-42475について、Fortinetはバッファー(データの一時記憶領域)に想定以上の長さのデータが入力される現象「バッファオーバーフロー」を引き起こす脆弱性だと説明する。同社は「CVE-2022-42475が悪用された1件の事案を確認している」と言い、ユーザー企業に対して直ちにシステムを検証することを勧告している。

 FortinetはCVE-2022-42475を修正するパッチ(更新プログラム)を公開し、VPN製品のバージョンを問わず、適用を促している。米TechTargetの取材に対し、同社は「引き続き状況を監視する」と説明した。

 CVE-2022-42475についてFortinetが情報を公開したのは、2022年12月12日(米国時間)だ。しかしそれより前に、CVE-2022-42475の存在が指摘されていた。フランスのセキュリティベンダーOlympe Cyberdefenseは2022年12月9日(現地時間)、「修正されていない深刻な脆弱性がFortinetのVPN製品に存在する」とみて警戒を呼び掛けていた。


 後編は、CVE-2022-42475の発見を巡る経緯を整理する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news061.png

高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...

news047.png

【Googleが公式見解を発表】中古ドメインを絶対に使ってはいけない理由とは?
Googleが中古ドメインの不正利用を禁止を公式に発表しました。その理由や今後の対応につ...