Microsoftの「Exchange Server」の脆弱性「ProxyRelay」。このProxyRelayへの対処について、セキュリティ専門家はMicrosoftを批判している。なぜなのか。
2020年の12月以降、Microsoftのオンプレミス版メールサーバ「Exchange Server」にさまざまな脆弱(ぜいじゃく)性が発見された。その中の一つである「ProxyRelay」は、どのような脆弱性なのか。MicrosoftはProxyRelayのパッチ(修正プログラム)を公開したものの、セキュリティ専門家はMicrosoftの対処には問題があるとみている。
ProxyRelayは3つの脆弱性(CVE-2021-33768、CVE-2022-21979、CVE-2021-26414)を含む。攻撃者がこれらの脆弱性を連鎖的に悪用して、Exchange Serverを攻撃する可能性がある。攻撃者がProxyRelayに加え、Microsoftのセキュリティプロトコル「NT LAN Manager」(NTLM)による認証の脆弱性も悪用すれば、ユーザー企業は同一ネットワークの全サーバへの侵入を攻撃者に許す恐れがある。
台湾のセキュリティコンサルティング会社DEVCOREのセキュリティ研究者オレンジ・ツァイ氏は、ProxyRelayについて「Microsoftによるパッチ公開が遅かった」と指摘する。ProxyRelayの中の脆弱性の一つに対して、Microsoftがパッチを公開するまでに、脆弱性の発見から約1年を要したことを、ツァイ氏は理由に挙げる。同氏は、2020年12月にExchange Serverの脆弱性「ProxyLogon」を発見した人物だ。
ProxyRelayがどのくらい攻撃に悪用されたかに関するデータはない。ProxyRelayは今後も攻撃に悪用される可能性があるため、Exchange Serverのユーザー企業は迅速にパッチを適用することが重要だ。
第5回は、Exchange Serverの脆弱性を巡る最近の動向を見る。
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