「盗まれるデータはない」と思い込む企業は“あれ”を見落としていないか?セキュリティによくある5つの誤解【第4回】

データを盗難や流出から守る対策は全ての組織にとって不可欠だ。しかし残念ながら、自社データのリスクを正しく判断できていない組織がある。その誤解をどう改めればいいのか。

2025年03月12日 08時00分 公開
[Neil LangridgeTechTarget]

 セキュリティ対策を巡るさまざまな誤解がある。自社のデータが攻撃者にとって魅力的なものではないと考えてしまうこともその一つだ。全ての組織が講じなければならないデータ保護策とは何か。本稿は、セキュリティの5つの誤解のうち、4つ目を紹介する。

4.「盗まれるようなものは何もない」

 自社のデータの価値を過小評価し、攻撃者に狙われるようなことはないと考える企業がある。しかしこれは誤解だ。どのような企業でも、顧客情報や従業員の個人情報、財務情報など、攻撃者にとって魅力的になり得る情報を扱っている。データの価値とは別に、コンプライアンス(法令順守)の観点からもデータ保護策を講じることは欠かせない。

実例

 バーミンガムの小規模物流会社は攻撃を受け、顧客の配送情報が盗まれた。攻撃者はこの情報をダークWeb(通常の手段ではアクセスできないWebサイト群)で販売。詐欺事件が発生し、会社の信頼は失われた。

対策

  • データのインベントリ化
    • 企業が扱っている全てのデータを棚卸しし、重要度に応じて適切な保護措置を講じる。
  • アクセス制御
    • 機密データへのアクセスを、業務に必要な従業員に限定する。

 第5回は、5つ目の誤解にフォーカスする。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国Informa TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news165.png

マーケター500人に聞いた「SEOの最新トレンド」 内部施策と外部施策それぞれの注力ポイントは?
企業は内部施策と外部施策をどのように組み合わせて効果的なSEO戦略を展開しているのか。

news157.jpg

生成AIを活用するとマーケティングリサーチはどう変わる?
GMOプレイアドは、オンラインリサーチサービス「Depth X byGMO」の提供を開始した。

news084.jpg

「AI専任部門は不要」 コカ・コーラが生成AIを真っ先に使ってみて学んだこと
飲料業界の巨人は話題の技術をどのように活用してきたのか。The Coca-Cola Companyの生成...