プロジェクト管理は専用ツールを使うのが鉄則Column

リストやメモを作るのは卒業して、プロジェクト管理ツールを自在に使いこなそう。

2007年03月23日 05時00分 公開
[Michael Vinje, Michelle Burke,TechTarget]

 プロジェクトの計画立案、スケジューリング、管理――。プロジェクトマネジャーは、MicrosoftのOffice Projectのようなプロジェクト管理ツールを使ってこれらのプロセスを進めるべきか。それとも、ExcelやWordで管理すれば十分か。プロジェクトマネジャーはプロジェクト管理ツールを使わなくても、スケジュール通りに予算内でプロジェクトを完了させることができるか。

 われわれは仕事の中で、顧客からよくこうした質問を受ける。だが結局、これらは的外れな質問だ。プロジェクトマネジャーがプロジェクト管理専用のツールを使わない場合、それは彼らがしかるべき教育と訓練を受けていない証拠なのだ。

ツールなくしてプロジェクト管理なし

 WordやExcelを使ってプロジェクト管理を行うと、間違いなくビジネス全体に悪影響がある。例えば、リソースの利用可能量やプロジェクトの状態、プロジェクトポートフォリオ全体の健全性が見えにくくなってしまう。プロジェクトの観点から見ると、プロジェクト管理ツールを使わないことによる大きな弊害は、きちんとしたスケジュールを持たず、個別のタスクを管理するだけになってしまうことだ。プロジェクトの規模が大きい場合や、リソースに制約がある場合、期限が厳しい場合、作業の依存関係が多い場合には、これではリスキーだ。

 ツールは手軽に入手できるのに、なぜ使わないのだろう。プロジェクトマネジャーの中でも、プロジェクト管理の訓練を受けていない人々が、ツールを使わないケースが多い。ベストプラクティスに従う価値が分かっていないからだ。彼らはこんなことを言う。「計画を立てる時間がない」「スケジューリングツールは好きじゃない。日程の融通が利かないから」。こうしたマネジャーはスキルが低いか、あるいは自分たちのやり方を改善しようという意欲がなく、仕事を片付けたいだけなのだろう。こうしたプロジェクトマネジャーのほとんどは、WordかExcelでタスクリストを作ったり、それを手で書いたりして事足れりとしている。われわれは、こうした人々は「メモ係」「リスト係」であり、本当のプロジェクトマネジャーではないと考えている。

 十分な訓練を積んだ経験豊富なプロジェクトマネジャーは、計画立案とスケジューリングのベストプラクティスを用いてプロジェクトを取り仕切る。この仕事は、専用のプロジェクト管理ツールを利用することで最も効果的に達成される。例えば、あるプロジェクト管理コンサルタントは、商談の過程でこうした手法での的確な計画を提案しても、相手の顧客に受け入れる態勢がないと判断した場合は、プロジェクト管理アプローチの見直しを促すため、あえて受注を断ったという。

ITmedia マーケティング新着記事

news125.jpg

「Gemini時代」のGoogleの広告ビジネスはどう変わる? ピチャイCEOが語ったこと
テック業界の巨人の第1四半期決算発表で議論の中心となったのは、生成AIおよび「YouTube ...

news036.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2024年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news033.jpg

サッカー欧州CLを早朝に観戦するアジアのファンのためにハイネケンが仕掛けた意外過ぎるキャンペーンの中身
時差のためUEFAチャンピオンズリーグを早朝に視聴せざるを得ない韓国のサッカーファンの...