AmazonのSimple Storage Serviceに対抗する新興企業Nirvanixのマネージドストレージサービスが、Web 2.0企業の支持を獲得しつつある。
2007年秋に発表されたNirvanixのマネージドストレージサービスが、AmazonのSimple Storage Service(S3)に対抗するサービスとしてネット起業家の注目を集めている。
Nirvanixは9月に表舞台に登場し、一部の大手S3ユーザーが報告しているパフォーマンス問題を克服できると主張した。NirvanixがAmazonよりも優れたパフォーマンスをうたっているのは、Webコンテンツ配信システムの仕組みを基に、ストレージノードの世界ネットワークを構築しているためだ。ストレージと処理能力を複数のコロケーションサイトのノードに分散させることで、Nirvanixはリソースを常に顧客の近くに置き、ネットワークの待ち時間を減らしている。
このサービスは顧客サービス面でもS3に対抗し、顧客との間で99.9%のアップタイムサービス品質保証契約(Service Level Agreement:SLA)を交わしている。これに押される形でAmazonも10月にSLAを導入した。
Nirvanixが真のS3対抗サービスとなるまでの道のりはまだ遠い。S3はAmazonのバックアップ用グローバルインフラであり、知名度も高い。Nirvanixのストレージ1Gバイト当たり18セントという月額料金はS3より「わずかに高い」が、これはNirvanixにAmazonのようなスケールメリットがないためだとNirvanixのパトリック・ハーCEOは説明する。まだ実績がないため、企業に大事なデータを預けさせるのも難しい課題だ。しかしこの新サービスは既に、Web 2.0エコノミーにおける信奉者を獲得している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
2025年のマーケターが「生成AIでテレビCMを作る」よりも優先すべきことは?
AIが生成した広告に対する反発が続いた1年を経て、マーケターはパフォーマンス重視で非難...
CMOはなぜ短命? なぜ軽視される? いま向き合うべき3つの厳しい現実
プロダクト分析ツールを提供するAmplitudeのCMOが、2025年のマーケティングリーダーに課...
トラフィック1300%増、生成AIがEコマースを変える
アドビは、2024年のホリデーシーズンのオンラインショッピングデータを公開した。