仮想マシンを管理するには、やはりスタッフが必要だ。このため、サーバ管理に必要なスキルは変わってくるが、実際の作業量が減るとは限らない。
質問:仮想化は人員配備にどのように影響しますか。
よくある誤解として、サーバ仮想化がスタッフ数やコストの削減につながるというものがある。仮想化によって論理サーバの数が減るわけではなく、その位置と性質が変わるにすぎない。仮想マシンインスタンスを関連するアプリケーションやデータベースとともに管理するには、やはりスタッフが必要だ。このため、サーバ管理に必要なスキルは変わってくるが、実際の作業量が減るとは限らない。
現在、市場で提供されている仮想化ソリューションは比較的新しく、急速に進化している。この技術は新しいため、管理ツールのスキルや経験を持つ人材はもともと確保しにくい。技術の成熟とともに管理プロセスでは仮想マシンの新規作成のほか、サーバパフォーマンスの測定と管理、さらにはチャージバックなども行われるようになるだろう。また、ウィンテル環境の管理者にとってあまりなじみのないキャパシティプランニングも必要になり、利用率および効率の最大化とリスクのバランスを取らなければならない。仮想環境内のキャパシティの計画と監視のための新しいツールが入手できるようになってきているが、これらのツールを効果的に活用するためのスキルとプロセスも必要だ。こうした中で問題となるのが、運用管理上のこれらの大きな変化に対応した人員配備だ。スタッフを再教育すべきか。あるいは、経験者を採用して新しいスキルを導入すべきなのか。
困ったことに必要とされるスキルを持つ人材は不足しており、コストが高い。ほとんどの企業ではスタッフに研修を受けさせるのがベストな選択だろう。だが、その場合も固有のリスクがある。まだ市場が成熟しておらず、ベストプラクティスが確立していないからだ。運用管理のベストプラクティスは、企業が仮想化を導入して利用ノウハウを学んでいくにつれて、より整備されていくだろう。つまり、現在利用できる研修によって会社のITチームは技術に精通するかもしれないが、それでも管理プロセスの不備が残る可能性はあるということだ。仮想化の投資対効果検討書を作成するに当たっては、研修コストと関連リスクを必ず考慮しなければならない。
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