現代の職場環境では、巨大化し、柔軟性を失ったWindowsの勝ち目はなくなり、Microsoftはジレンマに陥るとGartnerのアナリストは指摘した。
MicrosoftのWindowsは自らの重みで崩壊の危機にあり、劇的に変わらなければ時代遅れになりかねない。しかし、Windowsは変わっても変わらなくてもうまくいかない──。米調査会社Gartnerのアナリスト、マイケル・シルバー、ニール・マクドナルドの両氏はこう指摘した。
両氏は2008年4月に開かれたGartner Symposium/ITxpoで、ほとんど弁護士的ともいえる論法でこの説を披露した。
熱心な聴衆を前に行った講演で両氏は、Windowsは現代の業務内容に対応するためゼロから設計をやり直す必要があると指摘した。モバイル化、グローバル化する職場ではもはや、ハードウェアに縛られ、1つですべてをこなすOSでは仕事にならなくなっている。これは、例えばラスベガスへ3日間旅行するのに、万が一に備えて冬服まで持っていくようなもので、クレイジーだとシルバー氏は言う。
Windowsは一見、絶滅の危機に瀕しているようには見えない。シルバー氏は、1つの職場のユーザー数を10で割って、職場で使われているアプリケーションの数を推計している。例えばユーザー数が1万人の企業では、通常約1000本のアプリケーションを使っている。Gartnerによれば、その1000本のうち70〜80%はWindowsが必要だ。Microsoftにとってこれは競争上決定的に有利だった。
しかしシルバー氏によると、現代のコンピュータ環境で、今やこの種の互換性は勝ち目がなくなり、「実際このせいで、(組織は)Microsoftの新しいバージョンにすぐに移行できなくなっている」という。これほど大量のものを移行させるのは時間も手間も掛かる。ほとんどの企業がWindows Vistaへの切り替えに二の足を踏んでいるのが現状だ。「Vistaは完全に飛ばしてしまいたいという顧客も多い」とシルバー氏は話す。
実際、Microsoftは新しい世界秩序の中で、ソフトウェアだけでなくハードウェアでも問題を抱えている。Gartnerの調査によると、先進市場でのPCの伸び率は年間約2〜8%だ。
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