2010年1月にも登場するのではないかといわれている「Windows 7」。Vistaを導入済みの企業にとっても、XPを使い続けている企業にとっても、気になる存在だ。そこで、つい先日公開されたばかりのβ版を試してみた。
Windows XPがリリースされて8年、Windows Vistaがリリースされて3年目となる2009年の1月9日に、マイクロソフトは次期デスクトップOS「Windows 7」のβ版カスタマープレビュープログラムを開始した。本稿では、企業におけるクライアントPC用のデスクトップOSとして、将来的にWindows 7の導入を視野に入れるべきかどうかという観点から、Windows 7 β版の試用リポートをお届けしてみたいと思う。
ご存じの通り、発売後8年が経過しようという現在に至っても、いまだにWindows XPが企業用クライアントOSのシェアの大半を占めている。マイクロソフトが当初計画したほどにWindows Vistaへの移行が進まなかった原因としては、以下のような事柄が挙げられる。
また、何らかの操作をしようとするたびにユーザーアカウント制御(UAC)の画面が表示され、使い勝手が良くないと感じたユーザーが多かった点も、Windows Vistaが敬遠された一因だろう。
マイクロソフトによると、Windows 7は以下に重点を置いて開発が行われているという。
まずはパフォーマンス面を簡単に検証するため、試しに筆者の環境でWindows VistaとWindows 7 β版の起動時間を計測してみた(※注1)。電源投入からログオン画面が表示されるまでの時間と、ログオンパスワードを入力してからデスクトップ画面が表示されるまでの時間を測ってみたところ、いずれもWindows 7 β版の方が数秒速かった。
※注1 Windows Vista、Windows 7 β版ともに64bit版を同一スペックのPCにインストールして実施。PCのCPUはIntel Core2 Duo E8400(3.0GHz)、メモリは6Gバイト搭載。
全体的な操作の体感速度が画期的に速くなったというほどではないが、まだβ版であることを考えると健闘しているといえるのではないだろうか。
続いて、Windows 7 β版のデスクトップを見てみよう(画面1)。
Windows 7 β版は、デスクトップを見る限りは“Windows Vista Second Edition”とでも呼びたくなるほどWindows Vistaに似ている。ぱっと見て気付くのは、Windowsサイドバーとガジェットがなくなっていることと、タスクバーに表示されるアイコンのサイズがWindows Vistaとは異なる点だ。
ガジェットはWindows Vistaとほぼ同等のものが用意されているが、サイドバーは廃止された。従って、ガジェットはデスクトップ上の任意の場所に置くことができるようになった。
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