わたしはいつの日か、自社のITを完全に支配する慈悲深い独裁者になりたいと願っている。確かにわたしは現在、IT部門の責任者ではあるが、ITを完全に支配しているわけではない。わたしの会社ではITがリモートサイトに分散するのに伴い、ITに対するわたしのコントロールが次第に低下しているのだ。リモートサイトで使用する機器を指定することはできるが、従業員がその機器で何をするのかをコントロールすることはできない。リモートサイトでITを利用するプロセスと手法を指示することはできるが、実際に何をしているのか監視することはできない。このことは、リモートサイトのディザスタリカバリおよび事業継続計画にも影響する。
例えば、あるリモートサイトの従業員(カールという名前だ)は、自分のことをITの達人だと勘違いしている。このため、このサイトでIT部門のサポートが必要な事態が発生しても、サービスデスクに電話がかかってこない。従業員たちはカールを呼ぶのだ。カールは“得意技”を発揮してサイトをシャットダウンさせてしまう。それからサービスデスクを呼び出し、助けを求めるのだ。わたしがいくら言い聞かせても、リモートサイトは最初にわれわれに連絡してこないのだ。もしわたしがITを完全に支配しているのであれば、慈悲深き独裁者としての権利を行使し、カールをさらし台の刑に処するのだが……。
ディザスタリカバリと事業継続は、わたしにとってリモートサイトの泣き所だ。現実を直視すれば、自社のプライマリデータセンターでさえもバックアップ/リストアの管理に苦労しているのに、リモートサイトの従業員がそれに対処できるはずがない。このため、ディザスタリカバリ・事業継続プロセスをできる限り単純化・簡素化して彼らに指示する必要があるのだ。
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