アプリケーション仮想化やデスクトップ仮想化環境下で多発しているという印刷トラブル。これを解決する製品「Screwdrivers」の日本語版が登場する。
米トライセラット(triCerat)は8月3日、仮想環境におけるプリンティングソリューション「Screwdrivers(スクリュー・ドライバーズ)」の日本語版を8月20日に発売すると発表した。同製品の販売代行、日本語化協力、国内でのバグ報告や仕様変更要求、各販売代理店へのサポートは販売代理店のエアーが行う。
Screwdriversは、デスクトップ仮想化やアプリケーション仮想化など仮想環境における印刷トラブルを解決するためのツール。ネットワークを流れる印刷データが大きすぎて印刷に時間がかかる、そのためほかのアプリケーションの操作性が落ちるといった仮想システムにおける印刷トラブルを、ネットワーク帯域の制御と圧縮・解凍の処理を通じて解決する。また、サーバ側に自動的に仮想プリンタドライバを作成する「ドライバーフリープリンティング」製品であるため、ターミナルサーバなどにドライバをインストールする必要がなく、ユーザーごとに設定する手間を省ける。
エアー インターネットソリューションズ事業部 事業部長 森 雅彦氏は、「印刷トラブルは仮想化システムの永遠の課題。仮想環境で印刷すると、ドライバの不具合や、印刷ボタンが表示されない、けい線が出力されないといったトラブルをよく耳にする。VDI環境でシンクライアントを利用することが増えている官公庁のような組織では、定型フォームで印刷できないと業務に大きく差し支える」と説明した。
同社によると、Screwdriversの強みは印刷スピードだという。リモートPCからの印刷ではストリーミング技術を使い、全ページのデータが送られてくるのを待たなくても1ページ目のデータが送られた時点で印刷を開始する。また、シンクライアントの各プリンタで拡張機能が利用でき、ホチキス留めや印刷用紙のサイズ選択ができる。森氏は「これらは従来の仮想プリンティングソリューションではなかった機能」と述べる。
販売価格は、Windows Terminal Server搭載の仮想アプリケーションサーバ向け製品では、Terminal Server1ラインセンス当たり32ビット版で19万8400円、64ビット版で27万7600円(それぞれ税別)。仮想デスクトップを利用するユーザー向け製品では、1ユーザー当たり9280円(税別)から。
また同社は、Screwdriversと同時に、ユーザーの多種多様なプリンタおよびドライバを専用の管理コンソールで一元管理するソリューション「Simplify Printing(シンプリファイ・プリンティング)」の日本語版も8月20日に発売する。同製品は、TCP/IP通信をサポートするほか、Windows、Mac、UNIX、Linux用プリンタで利用可能。Active Directoryとの統合が可能なため、管理に際しアカウントごとにユーザー名を入力する必要がないといった特徴がある。同製品には、Screwdriversが含まれる。販売価格は、Windows Terminal Server搭載の仮想アプリケーションサーバ向け製品では、Terminal Server1ラインセンス当たり3ビット版で23万3600円、64ビット版で32万7200円(それぞれ税別)。仮想デスクトップを利用するユーザー向け製品では1ユーザー当たり1万1600円(税別)から。
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