ExcelやSharePointを利用したデータの分析・管理を可能とする、Microsoft SQL Server 2008 R2の新機能を解説する。
企業がデータベースを運用する理由には、ビジネスインテリジェンス(BI)データが得られることへの期待が大きい。BI(あなたの会社の目標達成に利用できる極めて重要なビジネス情報)を手に入れるには、大変な手間が掛かることがある。しかし、Microsoft SQL Serverのユーザー企業がMicrosoft SQL Server 2008 R2にアップグレードすれば、この状況はセルフサービスBI機能によって変わるだろう。
現在、BIにはエンドユーザーにフォーカスしていないという大きな問題がある。そもそもデータベースの目的は、ユーザーがデータの傾向やパターンを抽出し、分析できるようにすることだ。だがこの目的は往々にして果たされていない。ユーザーはデータの抽出を開発者やデータベース管理者に頼ったり、時間をかけて詳細を学んで自分がデータベース専門家にならなければならない。このため、BIの取り組みは成り行き任せになりがちだ。
そこでデータ抽出・分析のセルフサービス化だ。Microsoft SQL Server 2008 R2では、強力なセルフサービスBI機能が提供される。これらの機能により、エンドユーザーがデータから必要なものを手に入れる一方、IT管理者が継続的にデータ管理を行い、セキュリティを確保することが可能となるのだ。
これらの機能はどのような仕組みで働くのか。マイクロソフトは、Microsoft Office Excel(以下、Excel)やMicrosoft Office SharePoint Server(以下、SharePoint)といったソフトウェアを利用して、この新タイプのセルフサービスBI機能を実現している。ユーザーはExcelでデータを抽出、分析でき、この操作はデータソースが非常に大規模なデータベースでも、Microsoft SQL Server 2008 R2の新しいデータストリーミングサービスである「StreamInsight」のおかげで、非常に効率的に行える。また、ユーザーはSharePointにより、抽出・分析結果を分かりやすいリポートの形で共同作業の相手と共有できる。こうしたプロセス全体をIT管理者が追跡し、レビューできるため、データが体系的に管理されるのだ。
Microsoft SQL Server 2008 R2は、セルフサービスBIを支える以下の3つの新機能を提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
アドビが「10種類のAIエージェント」を発表 顧客体験はどう変わる?
アドビの年次イベント「Adobe Summit 2025」が開催された。初日の基調講演では、アドビの...
「ブランドは叩かれて強くなる」 ジャガーのCMOが語った炎上の乗り越え方
SXSWで開催された「Female Quotient」のイベントにおいて、Jaguar Land Roverの米国CMOは...
生成AI検索は売り上げにプラス? マイナス? 企業に求められる戦略転換
生成AIが主流になるこれからの検索で企業にはどのような姿勢が求められるのでしょうか。