最終回はPCI DSS準拠に伴う費用を削減し、かつ強固なデータ保護を実現する注目技術である「トークナイゼーション」について解説する。
前回「PCI DSS準拠で実現する新しいデータ保護の概念」でも指摘したように、PCI DSSの課題の1つが、準拠のためのコストが高額であるとされている点だ。1つひとつの要求事項は全て理にかなったものだが、データベースの暗号化など新たな投資を伴う要求事項も多い。そうした状況下で、米国のPCI DSS準拠企業の間で急速に普及している技術が「トークナイゼーション(Tokenization)」である。
【第2回】PCI DSS準拠で実現する新しいデータ保護の概念
カード業者じゃなくてもセキュリティに効く? 一般企業にとってのPCI DSS
“まず優先すべき対策”を見いだすPCI DSSの6つのマイルストーン
トークン(Token)とは、地下鉄やバスで使用される代用硬貨を意味する。今ではカード型乗車券にとって代わられてしまったが、その昔、米国では地下鉄に乗車する際には駅でトークンと呼ばれるメタルコインを購入して改札口に投入すると、改札のバーが回転し、ホームに入場できる仕組みが採用されていた。従って、トークナイゼーションとは現金を代用硬貨に交換するという意味であるが、情報セキュリティの分野では、「意味のない数列、元の数と数学的な関連性がない数列に置き換えること」を意味する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
新富裕層の攻略法 「インカムリッチ」の財布のひもを緩めるマーケティングとは?
パワーカップルの出現などでこれまでとは異なる富裕層が生まれつつあります。今回の無料e...
ブラックフライデーのオンラインショッピング 日本で売り上げが大幅に増加した製品カテゴリーは?
Criteoは、日本国内のブラックフライデーのオンラインショッピングに関する分析結果を発...
Omnicomが Interpublic Groupを買収 世界最大級の広告会社が誕生へ
OmnicomがInterpublic Group(IPG)を買収する。これにより、世界最大の広告会社が誕生し...