構成および変更管理ツールは、バックアップツールやパフォーマンスツールと比べ二の次にされがちだが、実は重要な役割を果たす。仮想環境における構成および変更管理ツールの具体的な機能と役割を見て行こう。
構成および変更管理ツールが提供する、インフラストラクチャの詳細情報をリポートする機能の価値は極めて大きい。大半の仮想化インフラストラクチャにおいて、これらのツールは重要な役割を果たすが、バックアップツールやパフォーマンスツールの二の次にされがちだ。細かい機能に違いはあるものの、構成および変更管理ツールを使うと、即座にリポートを生成したり、自動で定期的にリポートを配布したりできる。
具体的には、次のような機能がある。
インフラストラクチャ上のホストサーバと仮想マシン(VM)が増えるにつれて、構成リポートや変更管理ツールの重要性も高まる。6カ月前に新しいVMを追加した管理者は誰か、2011年は何台のVMを導入したかなどは覚えていられないが、ツールを使えばこういった情報を管理できる。
多くの場合、構成および変更管理ツールは、障害発生前にキャパシティーの問題を予想するために使える。また、自動リポートは、仮想インフラストラクチャの構成内容を経営陣に納得してもらう上で有効だ。
さらに、これらのツールは障害対策や監査対策、コンプライアンス対策にも使える。構成リポートツールや変更管理ツールの中には、障害、監査、コンプライアンスの要件を基に規定した構成を適用する機能を持つものもある。
仮想インフラストラクチャが普及するにつれて、構成および変更管理ツールは不可欠な存在になった。米EMC傘下のVMwareは2009年6月にConfigureSoftを買収し、その構成管理製品の名称をVMware vCenter Configuration Managerに変更している。これは、構成および変更管理がエンタープライズクラスのVMware vSphere仮想インフラストラクチャにおいて不可欠な要素であることを示している(関連記事:複雑化するvSphere環境を高度に管理 vCenter Serverの上位製品登場)。
VMware vCenter Configuration Managerは、VMware ESXiホストとVMゲストOSの構成を管理する。これにより、構成、修正プログラム、セキュリティのガイドラインに、確実にVMを準拠させる。
後編では、サードパーティーの構成および変更管理ツールの例を挙げる。各ツールの仮想インフラストラクチャの管理機能を確認し、読者の組織にとっての有用性を評価してほしい。
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