本稿では、ハイパーバイザーの1つである「Windows Server 2008 Hyper-V」環境におけるストレージ運用を記載した3つのコンテンツを紹介する。
このホワイトペーパーでは、阪神高速道路が取り組んだ「Windows Server 2008 R2 Hyper-V」(以下、Hyper-V)環境におけるストレージ構築方法を紹介している。同社は、グループウェア機能を中心とするさまざまなシステムを連携させた総合情報システムを運用していた。12年をかけて各システムの機能拡張を続けた結果、ハードウェア老朽化などのリスクが出てきた。また、総合情報システムを構成するアプリケーションの一部でOSのサポートが切れ、継続的な利用が困難な状況にあった。
その課題解決策として、阪神高速道路はHyper-Vとデルのサーバ/ストレージを導入して仮想化環境を構築した。その移行に当たり、同社がHyper-V導入によるサーバ統合とともに注力したのが「10ギガビットイーサネットに対応するiSCSI専用機を導入した仮想ストレージの構築」だった。
阪神高速道路は「仮想化環境ではハードウェアの集約に伴いアクセスが集中し、特にデータベースの負荷の上昇が処理のボトルネックの原因になる」と分析。ファイバーチャネル(FC)の採用を検討したが、拡張性の面と導入コストなどを考慮した結果、デルのiSCSIストレージ「Dell EqualLogic6010E」を2台導入した。その結果、無停止かつ災害復旧(DR)にも優れたシステムを構築し、消費電力を従来の5分の1に、設置スペースを6分の1に削減できたという。
同社はEqualLogicの導入に際しては、実機による検証結果を基にI/Oをマルチパス化してディスクI/Oを分散させた。また、ボリュームを分割して自動的に分散・最適化配置する自動最適化機能を活用している。また、ストレージプールの拡張やボリューム設定などの管理性が高まるなどのメリットがあるという。仮想化環境のストレージ導入を検討する管理者にお勧めのホワイトペーパーだ。
Hyper-Vを導入することで、CPUやメモリ、ディスクI/Oなどの共有リソースを効率的に配分し、物理サーバ数の削減や消費電力や管理工数の軽減などが可能になる。しかし、複数の仮想マシンがリソースを共有することでバックアップ時に一時的なパフォーマンスの低下が起き、リストアや災害復旧などでもオーバーヘッドになる可能性がある。
このホワイトペーパーでは、ネットアップのストレージで利用可能な「SnapManager 1.0 for Hyper-V」(以下、SMVH)機能によるバックアップやリストアなどの改善手順を紹介している。SMHVは「Microsoft Hyper-Vボリュームシャドーコピーサービス」(VSS)と連携してHyper-Vの仮想マシンを停止し、仮想マシンのスナップショットコピーを作成する。また、バックアップセットをセカンダリサイトにミラーリングすることで、災害復旧を効果的に進めることも可能になるという。
さらに、SMHVにはVMのVHD上でMicrosoft Exchange ServerやMicrosoft SQL ServerなどのVSS対応アプリケーションを動作させながら、VMのバックアップを作成できるというメリットもある。バックアップの効率的な管理とプロセスの簡素化、自動化などを支援するベストプラクティスを解説している。
このホワイトペーパーは、シマンテックの「Symantec System Recovery」を利用してHyper-V環境におけるバックアップ処理を改善した資生堂パーラーの事例を紹介し、同社が抱えていた課題や製品の選定理由、導入効果などが掲載されている。
同社は、Hyper-V環境の情報系サーバのバックアップ処理を通常業務終了後に実施していた。データ量の増加とともに処理時間が長くなり、処理の完了が翌朝の業務開始直前になることもあった。また、1人の担当者が社内全てのIT管理を行っていたため、バックアップ業務の作業負荷が大きな負担になっていたという。
バックアップシステムの改善を検討し、既存のHyper-V環境のシステムを変更することなく導入が可能なSymantec System Recoveryに注目。システムを停止せずにバックアップ処理が可能であること、バックアップやリカバリの事前検証を実施し、操作性や処理性能を確認して導入。その結果、VSS連携バックアップにより通常のバックアップ処理が1時間まで短縮したという。
今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介など仮想化やストレージに関するホワイトペーパーを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。
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