クラウドの資源量で考える、単一IaaS事業者への依存リスククラウドガバナンス現在進行形 第2章【第1回】

クラウドであれば無制限に計算資源が使えるかのような誤解はいまだ存在する。単一IaaS事業者に依存する限り、資源量に基づく制約も課せられる。クラウドが現時点で保有している資源量を簡単に試算した。

2012年06月05日 09時00分 公開
[川田大輔]

クラウドガバナンス現在進行形の第1章はこちら

クラウドガバナンス現在進行形 インデックス


 NISTの定義によるとクラウドはResource poolingされた資源をRapid elasticityすることによって柔軟な規模調整を可能にすることになっている。定義上はハイパーバイザーやSDN(Software-Defined Networking)による仮想化は必須ではないが、Rapid elasticityを物理資源の直接制御で行うのは困難なので実務上はこれら仮想化層を導入して機能実装されている。

 個々のIaaS事業者が保有する機材がいかに膨大であったとしても資源量は有限であるから、単一IaaS事業者に依存する限り自ずと資源量に基づく制約も課せられる。世間ではクラウドであれば無制限に計算資源が使えるかのような誤解がまだ残っているようなので、議論の前提を整理するために、クラウドが現時点で保有している資源量について簡単に試算してみる。

世界のIaaSが保有する現在の資源量を推定する

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...