今までのiPadを別物に変える
あなたのiPadをキレキレにする、「iOS 7」6つの強化点
従来版と比べて見た目も機能も一新された、米Appleの「iOS 7」。Windows PhoneやAndroid、webOSでおなじみの機能や特徴をも巧みに取り入れたiOS 7は、iPadをどこまで生産的にするのか?
米Appleが2013年9月にリリースした「iOS 7」は、iOSがタブレットで動作するように拡張されて以来、最も重要なアップデートだ。見た目が一新され、便利な新機能が幾つか追加されている。見過ごされがちの機能もあるが、こうした機能がiPadをより生産的にする。
外観
iOS 7は、Appleのデザイン担当上級副社長であるジョニー・アイブ氏が初めてデザインしたiOSだ。長年にわたって、簡潔の美学に貫かれたAppleハードウェアを生み出してきた同氏は、モバイルOSでも同じアプローチを自由に追求できる立場を与えられた。
iOS 7は一目で、ユーザーインタフェース(UI)ががらりと変わったのが分かる。よりシンプルですっきりしたUIになった。地味で冷たい感じになったという人もいるだろう。紙やフェルトを模した要素は一掃され、ソリッドな背景やシンプルなアイコン、原色が採用されている。
だがアイブ氏は、新たな地平を切り開いたわけではない。Windows Phoneを使っている人には、こうした外観は既におなじみだ。
iOS 7とそのバンドルソフトウェアでは、全体を通してフラットなデザインが貫かれている。またAppleは、サードパーティーアプリケーションの開発者に、この新スタイルに合わせるよう強く勧めている。
新しい外観には不評もある。だがAppleは、「この外観には、ユーザーがアプリ自体に気を取られることなく、アプリで表示される情報に集中できるようにする狙いがある」と述べている。全体的にその効果は上がっている。だがiOSの将来のバージョンで、より詳細に色を管理できるようになれば、ユーザーはアプリの見た目の冷たさを和らげることができるだろう。
iOS 7におけるUIの変更では、何かがそぎ落とされていることが大半だが、増えている要素も少なくとも1つある。それはアニメーションだ。アプリやフォルダは、開くときに単に表示されるのではなく、ズームインされる。その残念な副作用は、第3世代iPadの場合に動作が若干もたつくことだ。第3世代iPadは、アニメーションをロードするのにわずかに時間がかかるようだ。
バックグラウンドプロセス
iOS 7の変更点は、このように目に見えるものばかりではない。実は、同OSにおける大きな変更点の1つは、舞台裏で行われる処理にある。
iOSには、以前のバージョンからずっと残っているために、多くの人がもう考えなくなっているであろう制約がある。それは、お気に入りのソフトウェアを開くとき、最新の情報がダウンロードされるのを待たなければならないことである。
だが、このときのちょっとしたイライラと時間の無駄は解消されそうだ。iOS 7では、どのアプリケーションもバックグラウンドで自身を更新し続けることができるからだ。Appleは数バージョン前のiOSから、バックグラウンドで動作するアプリを限定的にサポートしてきた。iOS 7では、この機能がはるかに堅牢になっている。
FacebookやTwitterのようなソーシャルメディアのアプリ用には、最新の投稿をバックグラウンドで取得する機能を用意する。この機能があれば、ユーザーは最新の投稿がダウンロードされるのを待たずに済む。Appleは、開発者がこうしたバックグラウンド更新機能を自らの製品でサポートするためのツールを提供しており、それらを使うかどうかは開発者次第だ。バックグラウンド更新がアプリでサポートされれば、それらのアプリとiPad自体の使い勝手が大幅に向上する。
iOS 7におけるこの機能強化を第一歩として、iOSの将来のバージョンは、ユーザーによる2つのアプリの並列実行をサポートする可能性が高い。
ジェスチャー
iPadやiPhoneには、最小限のボタンしかない。同社はiOS 7で、ホームボタンに機能を割り当てすぎないようにするとともに、新旧の機能を呼び出せるさまざまなジェスチャーを追加している。
例えば、画面の上部から下へスワイプすると、「通知センター」が開き(iOS 6と同様)、画面を下から上へスワイプすると、新しい「コントロールセンター」が開く。これらのジェスチャーは、アプリの実行中にオフにすることもできる。そうすれば、Webページをスクロールしたり、「Fruit Ninja」などのゲームをプレイしたりしているときに、これらを誤って開いてしまう心配がない。
iOS 7では、アプリケーションを閉じるのも非常に簡単だ。ホームボタンをダブルタップすると、開いている全てのアプリのアイコンとプレビュー画面が表示される。これらのいずれかをタップすると、そのアプリに切り替わり、プレビュー画面が見えなくなるまで上にスワイプすると、そのアプリが閉じる。米Palm(米Hewlett-Packardが買収)が開発した「webOS」搭載端末を使っていた人には、この方式はおなじみだ。
Webブラウザ「Safari」など一部のアプリでは、画面の左端から右へスワイプすると「戻る」の操作ができ、右端から左にスワイプすると「進む」の操作ができるようになっている。
コントロールセンター
任意の画面を下から上にスワイプすることでアクセスできるコントロールセンターは、Androidからアイデアを借りている。コントロールセンターでは、無線LANやBluetoothのオン/オフ、端末のミュート(消音)、背景の管理、音楽の再生、カメラの起動などができる。
これはとても便利な機能であり、iOSにもっと前から搭載されてしかるべきだった。
通知センター
iOS 6で導入された通知センターは、iOS 7で大幅に拡張されており、提供するビューが1つから3つへ増えている。ただし、通知センターは改良されてはいるものの、まだ完成途上の印象を受ける。明らかに足りない機能があるからだ。
iOS 7の通知センターは、旧バージョンと同様に、未読のメールや近々のイベントの他、簡単な天気情報などが表示される。今日のカレンダー全体を表示させることもできる。
翌日の予定の要約も表示されるが、これをタップしても、カレンダーは表示されない。また、どういうわけか、iPadでは株価が表示されない。通知センターからFacebookやTwitterに直接投稿する機能も削除されている。
着実な進化
iOS 7は全体的に、歓迎すべき改良が豊富に盛り込まれている。新しい外観が新鮮であり、iOS 7にアップグレードしたiPadは、2010年発売のiPadとは全く別物だ。
新たに追加されたジェスチャーやコントロールセンターは、ユーザーの生産性を向上させる。また、開発者がバックグラウンド更新のための新しいAPIを導入すれば、ユーザーはiPadをより生産的に使えるようになるだろう。
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