英シティ大学ロンドンのネットワークはCisco製品で構成されていたが、さまざまな問題が顕在化してきた。同大学はSDNの導入によってこの問題を解決した。具体的な導入効果とは?
英国のシティ大学ロンドン(以下「シティ大学」)は、ソフトウェア定義のネットワーク(SDN)システムを実現する米Avayaの「Avaya Fabric Connect」を導入して、ネットワークを(仮想化環境に)移行。ネットワークのキャパシティーと耐障害性(レジリエンス)を向上させた。
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英国有数のハイレベルな公的研究機関として知られるシティ大学は、1890年代に創設されたノーザンプトン研究所に始まる長い歴史を誇る。1966年に英国王室の認可の下に大学としての体制を整え、名称も改めて現在に至る。
本部はイズリントンにあり、付属施設がホルボーン、スミスフィールド、ホワイトチャペルに置かれているが、全ての施設がセントラル・ロンドン地域に収まっている。学部および研究拠点としては、Inns of Court School of Law(ロースクール)やCass Business School(ビジネススクール)が著名で、どちらもその分野で世界の大学ランキング上位40位以内に含まれている。
同大学のIT部門は、1万7000人の学生、2000人のスタッフ、600人の非常勤講師が利用するシステムを運営しており、ネットワークの管理も行っている。ネットワーク同時接続ユーザー数は、ピーク時で有線接続が6000ユーザー、Wi-Fi接続が5000ユーザーに及び、この状況下でもユーザーが著しい不便を感じないようなシステム管理が要求される。
約8年前まで同大学では、米Cisco Systemsのスイッチを中心にしたシステムを運用していた。これは、ネットワーク担当リーダーのパウロ・レアル氏が「非常にフラットなネットワーク」とやゆするもので、無線LANのキャパシティーはごくわずかだった上に、耐障害性も組み込まれていなかった。
2005年ごろから、IT部門は課題に直面することが多くなった。学内の各方面から、ネットワークの帯域幅やキャパシティーを増やしてほしいという要請を受けることが増えたのだ。ところが同氏が率いるIT部門のスタッフは、ネットワーク構成を変更すると大規模な障害につながるのではないかと恐れていた。当時の状況をレアル氏は「ちょっとした悪夢」と表現する。
レアル氏は同大学のインフラをCisco製品から他社製品にリプレースすることを決断。以下の製品に目を付けた。
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