「開発するか、利用に徹するか」が分かれ道
「CPaaS」を“理想のテレワーク”の実現に生かす方法
「CPaaS」は有用なクラウドサービスだが、導入後すぐにメリットが得られるわけではない。CPaaSをベースに新たなテレワーク体制を整えるためには、どのような事前計画を立てるべきなのか。
「CPaaS」(Communications platform as a service)は音声やビデオ、チャットなどのコミュニケーションの仕組みを作るためのクラウドサービスだ。在宅勤務などのテレワークを支えるシステムを構築したい企業のIT部門にとって、CPaaSの活用が有力な選択肢になる可能性がある。
CPaaSをテレワークに生かすこつ
企業にとってCPaaSにはさまざまな利点がある。とはいえCPaaSは導入後に問題をすぐに解決するようなものではない。テレワーク中の従業員は、日常的に利用するソフトウェアの大部分をSaaS(Software as a Service)に移行させるか、オンプレミスのソフトウェアを利用するための適切なVPN(仮想プライベートネットワーク)を提供する必要がある。ただしほとんどのVPNは同時接続数や回線容量の制限があるため、利用できる従業員数が限られることがある。
ビジネスの目標を達成するためのソフトウェアが既製品として存在するならば、特別な事情がない限り、どんな企業でもまず既製品を選択するものだ。近ごろはさまざまな企業が相次いでテレワーク体制に移行している。綿密な計画を立てる時間が足りなかったために、たとえニーズを満たしていない要素があっても、テレワーク体制の構築を優先せざるを得なかった企業は少なくない。
企業はCPaaSを利用すれば、各社の好みに合わせたユーザーエクスペリエンス(UX:経験価値)を従業員に提供できる。企業にとっては、たとえ既存の業務システムが他の複数のシステムと連携していても、個々のワークフローを生かしたままコミュニケーション基盤を設計するための手段としてCPaaSを活用できる。
CPaaSの構築には開発が必要で、時間もかかる。CPaaSをベースにテレワーク体制を整えたいのならば、事前計画は絶対に必要だ。
企業がCPaaSをテレワークに生かす方法は2つある。1つ目は、使用中のSaaSを介してCPaaSを間接的に利用する方法だ。業務システムのクラウドサービスへのシフトが続く中、SaaSはさまざまな企業にとってビジネスのバックボーンになっている。こうしたSaaSの中には、CPaaSと連携して独自のコミュニケーション機能を提供しているものもある。
2つ目は、企業の好みを反映するためにCPaaSを直接開発する方法だ。自社の開発リソースを使用するか、特定のプロジェクトを外注することで、CPaaSベースで独自のビジネスフローを構築できる。
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