歴代のVAIOシリーズの価値を持ち合わせているのか
徹底レビュー:「VAIO S」はビジネス最強PC? 過酷な環境に耐えるスペックを検証(1/4 ページ)
VAIOの「VAIO S」は、過酷なビジネスシーンでも耐えられる構成のクライアントPCだ。だが、VAIOシリーズの高い品質は満たしているのだろうか。またその価格はふさわしいのだろうか。
VAIOの「VAIO S」は、過酷なオフィス環境にも耐えられる堅牢な造りになっており、有り余るほどのパワーを兼ね備えている。ビジネスユーザーには最適だが、それ以外のユーザーには安価な選択肢が他に幾つも存在している。同社の「VAIO」デバイスは、ソニーがVAIOブランドを切り離してからそれほど大きく変わっていない。新型のVAIOデバイスは全て同じ特徴を備えており、高品質な構造とプレミアム価格という点も一様だ。
このことはVAIOの「VAIO Z Canvas」と「VAIO Zフリップモデル」にも当てはまる。どちらも高額だが、それに見合う特徴的な設計と機能が備わっている。だが、VAIO Sについてはどう判断すれば良いのだろうか。VAIO Sは、基本的なモデルでIntelの第6世代「Core i5」プロセッサと8GBのRAMを内蔵する構造的にもビジネスシーンでの使用に耐えられる構成だと1099ドル(13万6800円、以下全て税別)だという。端子をフル装備し、タッチパネルは非搭載という癖のないクライアントPCだ(日本ではタッチパネル搭載にカスタマイズ可能)。
VAIO Sは、歴代のVAIOクライアントPCやVAIOシリーズの他のデバイスが築いてきた高い水準を満たしているのだろうか。この薄型クライアントPCは、その価格にふさわしいものなのだろうか。本稿では、それを検証する。
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構造とデザイン
ソニーからVAIOブランドを取得する際、VAIOはデバイスの特徴をそのまま引き継いだ。これは賢明な判断だったといえるだろう。VAIOが持つクライアントPCの主な特徴は、ディスプレイのヒンジ部分が全体的に鋭角になっており、そこに2つの突起が配置されていることだ。この構造により、ディスプレイカバーを開いたときにキーボードがわずかに傾斜する。この設計が外観にもたらすプラスの影響は微々たるものだが、この手のデザインでVAIO以上のものはない。これはVAIOの特色になると同時に、実用的なメリットにもつながっている。この仕組みによって文字入力がしやすくなっているのだ。
その他の点については古き良きクライアントPCの外観を備えている。合理的な基準であれば、どれに照らしても薄型軽量といえる。その寸法は約322×13.2~17.9×216.5ミリ(幅×高さ×奥行)で、重量は約1.06キロだ。ただし、Appleの2016年モデルの「MacBook」、Samsung Electronicsの「Galaxy TabPro S」、Huaweiの「Huawei MateBook」など、Intelの「Core m」プロセッサを搭載した超薄型のデバイスと比較するとVAIO Sは大きい。とはいえ、会議室に持ち運んだり、機内持ち込むかばんに収納したりするのに苦労することはないだろう。
VAIO Sは、成形のマグネシウム合金と高剛性樹脂を採用していることで長期的な耐久性を実現しているという。実際、その通りだ。VAIOの本体内部には助骨である「リブ」を追加することで、耐久性と落下衝撃耐性を強化している。圧力をかけるとディスプレイカバーと本体は湾曲するが、亀裂が入ることはない。何度か落としたとしても、その衝撃はリブによって吸収される。実際、VAIO Sモデルでは大々的な落下試験が実施されている。そのため、オフィスやプライベートで毎日使用する中で手荒く扱っても、VAIO Sなら確実に耐えられるだろう。全体として各パーツが適切に組み合わさっており、すき間はない。だが、防水や防塵の対応はなされていない。
ただし、良くない部分もある。それは非常に汚れが付着しやすいことだ。特にキーボード周辺の平らな部分に汚れが付きやすい。
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