Appleの「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」は従来製品と比べて性能が大幅に進歩した。だがデザイン要素はほとんど変更がない。そのため、既に次期「iPhone 8」(仮称)の臆測が飛び交っている。
Appleの新製品である「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」が発表された。この2モデルの容量は、同じ価格で販売された2015年のモデルの倍になっている。カメラの品質は向上し、ホームボタンは刷新されている。加えて、耐水性能を備え、パフォーマンスの高速化もなされている。2014年以降にリリースされたAppleの主力製品であるiPhoneの外観から大きな変化はない。ただし、異なる点が1つある。それは、このモデルではヘッドフォンジャックが廃止されたことだ。
最大の議論を巻き起こしている変更点が3.5mmヘッドフォンジャックの廃止であることは火を見るよりも明らかだ。ユーザーはワイヤレスのヘッドフォンを使用するか、ヘッドフォンをLightningポートに接続することになる。Appleによると、ヘッドフォンジャックをなくすことで空くiPhone内部の領域をスピーカー、カメラ、パフォーマンスの向上に活用できるという。移行を簡略化するため、どちらのモデルにもLightingとヘッドセットを接続するアダプターを同梱している。
どちらのモデルもApple初のクアッドコアモバイルプロセッサである「A10 Fusion」を搭載している。A10 Fusionの中核には、高パフォーマンスな2つのコアが鎮座している。これらのコアのパフォーマンスは、「iPhone 6s」および「iPhone 6s Plus」に搭載している「A9」チップと比べて処理速度が40%高速だ。そして、バッテリー持続時間を長くすることを目的とした低速な2つのコアも積んでいる。
iPhone 7の背面には12メガピクセルのカメラを搭載し、光学式手ブレ補正とクアッドLED True Toneフラッシュ機能を備えている。iPhone 7 Plusには2台の12メガピクセルカメラを搭載している。1つは広角レンズで、もう1つは望遠レンズだ。この仕様により、2倍の光学ズームが可能になっている。今後予定しているソフトウェアアップデートにより、どちらのモデルでも特に浅い被写界深度でピントを合わせたときに高度な効果が期待できる。フロントカメラの解像度は7メガピクセルにアップグレードしている。
どちらのモデルでも、ホームボタンが物理的なボタンではなくなり、タッチ操作に対応し、触感フィードバックのある領域になっている。この変更が現在の機能の仕組みに影響することはない。引き続き指紋スキャナーとして機能する。ただし、「Taptic Engine」によって新機能の可能性が開けるという。
iPhone 7とiPhone 7 Plusは、IP67標準に準拠している。つまり、どちらのモデルも防塵性があり、最大で水深1メートルの水没に耐えられる。この仕様から、iPhoneを誤ってプールに落としてしまっても問題ないが、プールに持ち込むべきではないとAppleが言っていることが読み取れる。
OSは「iOS 10」を搭載している。このOSは、大幅な機能強化がなされた「iMessages」アプリを同梱し、仮想アシスタントの「Siri」も大きく機能改善している。現在販売している大半のiPhoneとiPadには、米国時間2016年9月13日にiOS 10の配信がスタートした(日本時間では2016年9月14日に配信開始)。
Appleは16GBモデルからも脱却した。iPhone 7とiPhone 7 Plusの容量は、32GB、128GB、256GBとなっている。価格は、それぞれ649ドル(7万2800円)、749ドル(8万3800円)、849ドル(9万4800円)で、発売日は2016年9月16日だ。なお予約注文は、2016年9月9日に開始している。
注:日本価格はいずれも税別表記。
iPhone 7の全体的な外観と操作性は、「iPhone 6」および「iPhone 6s」と変わらない。寸法も同じだ。新しいデザイン要素は、ブラックとジェットブラックの仕上げが追加されたことのみだ。iPhone 7 Plusについても同様だ。
画面は25%明るくなり、広色域を提供している。ただし、画面のサイズは5.5型と4.7型のままで、解像度と「3D Touch」も変更なしだ。
iPhone 7とiPhone 7 Plusの控えめな変化により、早くも2017年のモデルについてのうわさが飛び交っている。iPhoneは2017年に10周年を迎える。そのため、2017年のモデルは、これまでのモデルと大きく異なることが予想される。
Appleは1年おきに大幅なモデルチェンジをする戦略を取ってきた。大幅なモデルチェンジをした翌年のモデルは、1つ前のモデルを若干強化する程度に留められていた。iPhone 6では新しいデザインを取り入れ、iPhone 6sでは若干の調整が施された。この慣習に従えば、iPhone 7では新しいフォームファクターが採用されるはずだった。だが、恐らくAppleは2017年のモデルのために新しい機能を温存しているのだろう。
現在「iPhone 8」と呼ばれている次のモデルでは、サイドベゼルのない全面ディスプレイが採用される可能性がある。また、ホームボタンがメインディスプレイに統合されるかもしれないという臆測も飛び交っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
リモート接続におけるITサポートチームは、安定稼働が大きな使命の1つだが、近年はシステムの複雑化に伴い、ITオペレーションの負担が増大している。本資料では、AIを活用してITオペレーションの効率を大きく改善する方法を紹介する。
昨今、多くの企業が業務にリモートアクセスを取り入れているが、リモート接続ツールの導入には、専門知識が求められる。また初期設定や運用設計などを自社で行う場合、最適化されていないケースも多い。どのように解消すればよいのか。
スマートフォンの進化により、「ノートPCとの2台持ち」の必要性は薄れつつある。スマートフォンをノートPCとして使うための便利な方法を解説する。
テレワークの普及に伴い、スムーズな仕事を実現するだけではなく、ギークの知的好奇心さえも満たすガジェットが充実している。ギークが他のギークに“激推し”したくなるガジェットを紹介しよう。
AI(人工知能)技術の活用が広がる中で、スマートフォンの利用はどう変わろうとしているのか。Samsung Electronicsが発表したスマートフォン新シリーズ「Galaxy S24」を例にして、“AIスマホ”の特徴を紹介する。
ガスパルが「安全性」を第一に、業務変革との両立を実現できた理由 (2024/12/25)
PBXの刷新はなぜうまくいかないのか? 理由と解決策を専門家が解説 (2024/11/22)
DXを支えるAndroid端末4400台を安全に運用、鴻池運輸に学ぶ働き方改革 (2024/10/31)
日本生命が全営業職員にスマホを配布 効率的なMDMをどう実現した? (2023/12/15)
快適なテレワークを実現するための「スマホ導入」のポイント (2023/3/10)
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。