「ハイパーコンバージドインフラ」は一般的な用語になった。だがそれは何なのか。自分の組織はそれを必要としているのか。
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の概念は、既にある程度色あせている。多くのストレージサプライヤーは、本来なら単に“コンバージド”と形容すべき自社製品を、“ハイパーコンバージド”と銘打っている。さらに悪いことに、ストレージとサーバを手掛けるサプライヤーが、「ストレージとサーバの組み合わせ」と「ストレージとネットワークプラットフォームの組み合わせ」の両方に“ハイパーコンバージド”を使うことも多い。そのために、何を差しているのかを理解しようとして問題が生じることもある。単純化すると、この2つの用語は以下のように説明できる。
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1つの作業に必要なハードウェアとソフトウェアを全て連携させる。ストレージサプライヤーの場合、ストレージとデータの管理がそれに当たる。従って、コンバージドストレージアプライアンスが本体の中にCPUやメモリ、ネットワークポート、ストレージシステムを搭載していることはあっても、例えば「Microsoft Exchange」などをインストールして実行することはできない(そうしたいとも思わないだろう)。
複数の作業に必要なハードウェアとソフトウェアを組み合わせる。ワークロードを運用する共有環境は、依然としてデータストレージを利用するが、単純にストレージ環境だけに重点を置くことはしない。従って、ERPやCRM、ビッグデータ分析といった用途に使うアプリケーションやサービスを、ユーザーがインストールして実行できる。
もう少し複雑な言い方をすると、HCIの多くは、複数のワークロード実行に十分対応できるものの、特定のワークロードにフォーカスしている。特に仮想デスクトップインフラ(VDI)やビッグデータ分析ではその傾向が強い。
新規参入組のサプライヤーはソフトウェアに重点を絞り、仮想マシンやコンテナ管理といった先進的な機能を通じて価値を高めたハイパーコンバージドOSや、グローバルデータ重複排除および圧縮といったデータ機能の強化を行っている。そうしたサプライヤーの中には、他のサプライヤーのハードウェアにインストールできるソフトウェアと、自社独自の完成されたハードウェアとソフトウェアの両方を提供しているところもあれば、ソフトウェアのみを提供しているところもある。
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