ハイパーコンバージド移行で1億3700万円のコスト削減と速度向上を実現コスト削減の観点からVMwareは除外

英国の慈善団体は、HPEのサーバからHyperGridに移行したことにより、95万ポンド(1億3700万円)のコスト削減と大幅な処理速度向上を実現した。選定の条件は、「VMwareを除外すること」だった。

2017年09月13日 08時00分 公開
[Antony AdsheadComputer Weekly]

 英国の慈善団体Tearfundは、ハイパーコンバージドインフラ「HyperGrid」を導入して約100万ポンドのコスト削減を達成した。同団体はそれまでのサーバやSAN、ネットワーク機器を入れ替えた結果として、機器、人材、電力、設置場所にかかるコストが削減された。

 Tearfundは、英国内に500人、世界各国に1000人のスタッフを擁する。データセンターは2カ所あり、1カ所は主要運用インフラとしてロンドン近郊に、もう1カ所は災害復旧用セカンダリーデータセンターとして南ウェールズに設置している。

 主なアプリケーションは、特注のCRMと財務ソフトウェアで、これらは「Hyper-V」上の86台の仮想マシンで実行されている。物理サーバはActive Directory、バックアップ、PBX用に保持している。

 Tearfundは以前、ストレージとして約70TBの「HP LeftHand SAN」を備えたHPEのブレードサーバを導入していた。だが「製品サポートの終了も近く、パフォーマンスに問題が生じていた」と、Tearfundで主任インフラエンジニアを務めるスチュアート・ホール氏は話す。

 「速度もストレージ容量も不十分だった。当団体は意思決定を支援するため、OLAP処理を利用するバランススコアカードアプローチを必要としている。このOLAP処理には12時間かかっていた」(ホール氏)

 「つまり、レポートの生成が遅過ぎる」と同氏は話す。

 同氏がハイパーコンバージドインフラという考え方に出会ったのは展示会でのことだった。そこで製品を検討してみたが、候補として残ったのはNutanixとHyperGridの2つだけだった。それはコスト上の理由でHyper-Vを残したいというTearfundの希望があったためだ。

 Hyper-Vを既に導入していたことに加え、慈善団体としてのステータスやコスト削減の観点から、VMwareを除外したとホール氏は語る。

 「VMwareを導入できないのは明らかだ




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