「フラッシュ有効活用」の視点でファイバーチャネルとイーサネットを比較する導入済みなら効果は期待できる

Gen 6ファイバーチャネルはデータ転送速度のボトルネックを解消する可能性がある。だが、企業は急速に進化するイーサネットを選ぶ傾向があるという。ファイバーチャネルを取り巻く環境からその理由を探る。

2017年11月28日 05時00分 公開
[Scott D. LoweTechTarget]
画像 新ファイバーチャネルの性能は?

 ファイバーチャネルはイーサネットに追い付こうと技術革新をしており、顧客はまた最先端フラッシュシステムの高いパフォーマンスに期待している。結果として、ファイバーチャネルの高速バージョンが市場に登場することになる。その最新バージョンが第6世代のファイバーチャネル「Gen 6ファイバーチャネル」だ。

 恐らくここ数年、最優先で開発が進んでいるのはフラッシュストレージだ。つい最近までフラッシュストレージシステムは非常に高価な夢にすぎなかった。だが今日では、アプリケーションのパフォーマンスを向上し、ビジネスを加速させるためにオールフラッシュストレージは当たり前の選択肢となっている。これまでディスクベースだったシステムはオールフラッシュストレージシステムへと切り替わってきている。

高速であるがゆえの課題とは

 だが、フラッシュには興味深い課題が存在する。それは「パフォーマンスの最大化が難しい」という課題だ。多くの企業はストレージシステム以外の場所(ファブリック、つまりネットワークもしくはスイッチのこと)で生じるボトルネックのせいで、フラッシュの全パフォーマンスをそのまま利用できていないのだ。ファブリックの速度は上がってきているが、転送にはいまだに10GBイーサネットか16GBファイバーチャネルを利用している。これではフラッシュがどれだけ高速でも転送方式の上限値以上の性能は引き出せない。

 Gen 6ファイバーチャネルは、フラッシュの性能を全て生かすよう努め、大小さまざまなワークロード(システム稼働)の促進を目指している。Gen 6ファイバーチャネルにより電力効率が大幅に向上し、ワークロード密度が高くなっている。これによりデータセンターのエネルギー効率が上がる可能性もある。

今後の展望

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