2018年企業はどう取り組むべきか
IoTが直面する5つの大変化、LPWANやセキュリティ脅威増加の影響は?
IoTは急速にITインフラの一部になりつつある。2018年、IoTは、あると便利なものから不可欠な資産へと変わるだろう。企業で今後IoT導入を検討する際に確認したい5つのトレンドを紹介する。
あらゆる業界のビジネス領域でモノのインターネット(IoT)による変革が起きることは間違いない。例えば、企業はシステムをリモートに追跡できるようになり、医者は患者のデータをリアルタイムで入手できるようになる。ビルのメンテナンスシステムを自動化することなども可能だ。IoTテクノロジーは徐々に進化してきており、それに伴い企業での導入も飛躍的に増加している。事実、Gartnerの調査によると、インターネットに接続されるモノの数は2017年末までに84億台に達するという。これは世界中の企業がIoTの可能性を認めている証拠だ。高度なデータ分析を実現し、顧客や従業員との関係性を強化して、最終的にはビジネスの成長を促す。そのような可能性がIoTには備わっていると認められている。
2018年になり、IoTの今後の戦略を考える時期に来ている。ビジネス部門の責任者やIT部門が考慮すべき重要なIoTのトレンドが5つある。これらは自社のIoT導入レベルとは無関係に検討する必要がある。この5つのトレンドは、企業がIoTを実装する方法や場所、企業が導入するIoTテクノロジー自体に影響を与えるだろう。また、IoTテクノロジーを既存のシステムやサービスに組み込む方法にも関係する。
本稿では、2018年に企業が注目すべきIoTのトレンドを紹介する。
1. IoTによって加速するビジネスの変革
IoTを導入済みの企業は、自社のビジネスにとってこのテクノロジーが不可欠だと考えている。デジタル変革戦略はこのような企業が主導することになる。Vodafoneの「IoT Barometer 2017/18」によると、IoTを導入済みの企業の74%がIoTテクノロジーなしでデジタル変革を実現することは不可能だと考えているという。2018年にIoTシステムを実装する企業は、デジタル機能の進化について、競合他社に対して明確な優位性を得ることになる。
2. LPWANテクノロジーによって開かれるIoT市場
IoTを導入済みの企業は、そのテクノロジーの将来性に大きな期待を寄せている。さらに、「LPWAN」(Low Power Wide Area Network)のような新しいIoT接続オプションによりイノベーションが実現可能になる。LPWANテクノロジーは、「Narrow Band IoT」と同様、低コストでネットワーク対象範囲を広域に拡大できるようにする。そのため、ネットワークに接続しにくい場所でIoT接続を増やすには理想的なテクノロジーだ。Analysys Masonのアナリストは、LPWANに対する認識と理解が広まれば、この分野の新たな波が勢いづくことになると見ている。LPWANテクノロジーによって、以前であればIoT接続のメリットを得られなかった用途にもIoT市場が開かれる。
3. IoTが企業のIT機能の中心に
本稿執筆時点では、ほとんどの主要企業が既にIoTを各社の中核システムや戦略に組み込んでいる。デジタルビジネスを促進することがその目的だ。企業のIT構造には今後も引き続きIoT接続が組み込まれていくことになる。実際、IoTは5年以内に数百万のビジネスプロセスの中心的存在になるだろう。今後の企業では、デバイスだけでなく、自動車や冷暖房機器のシステムなどの電気製品をリモートに制御して監視できるのが当たり前だと考えられる可能性さえある。これもIoT接続のおかげだ。
4. 企業で深まるIoTセキュリティ製品への自信
全ての新しいテクノロジーと同様、IoTに関してもやはりセキュリティが最大の懸念事項になる。だが、大規模にIoTを実装している企業では、セキュリティの懸念に対処する専門技術とリソースがある。そのような状況から、これらの企業はセキュリティに対する自信を深めていくことになる。こうした企業では、ビジネスを推し進めるための確信をもたらす、成功に不可欠な要素として、セキュリティ対策を捉えるようになる。IoTテクノロジーが成熟するにつれ、IoT対応アプリケーションやデバイスに対する信頼は右肩上がりで高まっていくだろう。
5. IoTの導入から予想外のメリットを得る企業
IoT製品とサービスを統合する企業は、このテクノロジーから多くのメリットを得ることになる。そのメリットは、データの収集やビジネスへの洞察の強化を実現するだけにはとどまらない。IoTは、ビジネス全体を改善する原動力と見なされるようになる。企業は既にIoTを使用してリスクを減らし、コストを削減して、新たな収益の流れを生み出している。また、従業員の生産性向上や、カスタマーエクスペリエンスの強化なども行われている。企業の業務全体にIoTテクノロジーを導入すれば、企業にさらに多くのメリットがもたらされる可能性がある。
IoTは急速にITインフラ構造の一部になっている。あると便利なものから、不可欠な資産へと変わっている。2018年に企業でIoT機能を検討、構築、導入する際には、本稿で取り上げたトレンドを考慮に入れていいただきたい。そうすれば、IoTテクノロジーにより多くのメリットが企業にもたらされることを実感することだろう。
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