NVMeストレージのアプローチは実に多彩であり、製品はどれも特徴的だ。後編では、Excelero、E8 Storage、Apeiron Data Systemsの製品戦略および製品の特徴をまとめた。
前編(Computer Weekly日本語版 2月7日号掲載)では、XIO TechnologiesとPure Storageの製品戦略および製品の特徴を紹介した。
後編では、Excelero、E8 Storage、Apeiron Data Systemsの製品戦略および製品の特徴について解説する。
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次もNVM-oFを採用する新興企業の話題だ。Exceleroは、NVM-oFを使用してノードベースのスケールアウトアーキテクチャ「NVMesh」の開発を進めている。NVMeshシステムでは「RDDA」(リモートダイレクトドライブアクセス)という専用テクノロジーを使用して、複数のコントローラーがConverged EthernetとRoCE経由で接続される。これによってどのノードも、ドライブが常駐するシステムのプロセッサオーバーヘッドがほとんどまたは全くない状態でドライブにアクセスできるようになる。NVMeshはAxellioと同様、ハイパーコンバージド形式に導入できる。この形式では、各ノードがコンピューティング機能とストレージを提供する。また、コンピューティングノードがクライアントのブロックドライバを実行する専用ストレージプラットフォームとしても導入できる。
NVMeshはソフトウェアソリューションとして販売されているため、ユーザーは手持ちのハードウェアを使用することができる。また、Micron Technologyなどのパートナーのハードウェアを購入することも可能だ。Micronは自社の「SolidScale」製品にNVMeshを組み込んでいる。NVMeshはNVMeの容量のほぼ100%をホストI/Oに活用できるというのがExceleroの説明だが、この種の分散アーキテクチャでは確かに信じられる主張だ。だが、妥協点もある。本稿執筆時点では、データの保護がRAID 0、RAID 1、RAID 10に限定され、容量削減技術はユーザーが実装しない限りサポートされない。ただし、今後対応を予定していることが同社のロードマップで示されている。
E8 Storageも、クライアントとストレージの接続にファブリックベースのアプローチを使用する新興企業だ。「E8-S24」と「E8-D24」シリーズのアプライアンスはI/Oパスと制御プレーンを個別のハードウェアに分割する。E8ディスクシェルフは24台のNVMe SSDを収容し、E8-S24は100ギガビットイーサネットの4倍、E8-D24は100ギガビットイーサネットの8倍のネットワークを提供する。1つのシェルフでは、RDMA NICを使用して最大96台のクライアントサーバに接続できる。データのサービス(可用性と管理)は、データパス上にないE8コントローラーのペアを通じて処理される。
Exceleroと同様、E8 Storageはシステム管理によってNVMeの容量を分散させ、コントローラーをI/Oパスから切り離している。これにより、各コントローラーに多数のXeonプロセッサを導入することなくシステムのスケーラビリティが大幅に向上する。だが、ドライバを追加で使用することでクライアント側の複雑性が高まる。ただし、E8-S24とE8-D24は100ミリ秒(読み取り)と40ミリ秒(書き込み)の待機時間、1000万の読み取りIOPSと100万の書き込みIOPS、40Gbps(E8-S24)と20Gbps(E8-D24)のスループットを実現できるという。
Apeiron Data Systemsも新興企業だ。同社は、NVMeをネットワークで使用して、データパスとコントローラーを切り離す。
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