ネットワークサービスの調達先はNSPやISPだけではない。その他の選択肢として有力な「MSP」「SIer」「VAR」を紹介する。
前編「いまさら聞けない、ネットワークサービスを手掛ける『NSP』『ISP』は何が違う?」では、ネットワークサービスを理解するために知っておくべき基礎的なキーワードとして、ネットワークサービスの主要事業者である「ネットワークサービスプロバイダー」(NSP)と「インターネットサービスプロバイダー」(ISP)について紹介。それぞれのサービス内容や役割について解説した。後編では、ネットワークサービスの調達方法としてマネージドネットワークサービスについて紹介した上で、製品選びの際に注意したいポイントを解説する。
マネージドサービスプロバイダー(MSP)は、ITインフラとシステムをリモートで運用管理するマネージドネットワークサービスを提供する事業者だ。一般的にはサービス品質保証契約(SLA)に基づいて、サブスクリプション形式でサービスを提供する。マネージドネットワークサービスは利用料金が定額であるため、ITインフラに関わる運用コストの予測可能性を高めることが可能だ。この点が他のネットワークサービスのモデルとは異なる。
利用できる機能で比べると、MSPが手掛けるマネージドネットワークサービスと、基本的なネットワークサービスとの間に大きな違いはない。ただし機能の運用管理はユーザー企業ではなく、アウトソーシング先のMSPが担う。MSPは、ネットワークサービスをリモートで操作、監視、保守する。
マネージドネットワークサービスは、ネットワークの運用管理に関わる業務をサービスとして調達可能にする。IT人材の雇用コストの削減につながるため、中小企業など、雇用できるIT人材が限られる企業に適している。大企業ならば、マネージドネットワークサービスを利用することでITスタッフを単純な運用管理の作業から解放し、他のプロジェクトへ振り向けることができる。
近年はクラウドが台頭したため、MSPはクラウドに適したネットワークの運用管理方法を確立する必要に迫られた。MSPは常に変化するITインフラの課題に向き合わなければならない。ユーザー企業におけるネットワークの運用コストを適切に保つ使命も抱えており、これもMSPにとっては課題となっている。ユーザー企業にとっての手頃な運用コストと、MSPとしての利益のバランスを維持する必要があるためだ。
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