IT活用やプログラミング教育といった課題に、教育機関や教員はどう立ち向かうべきなのか。先駆的にIT活用を進める教育者チーム「iTeachers」メンバーの話を基に考える。
教育機関や教員は、ITという新たな教育手段にどのように向き合い、どう生かすべきなのか。プログラミング教育をはじめとする新たな教育課題に、どう対処すればよいのか。本連載では、特定非営利活動法人(NPO法人)の「iTeachers Academy」が2017年10月に開催したイベント「次世代教員養成フォーラム2017」の内容から、その答えを探る。
次世代教員養成フォーラム2017には、先駆的にIT活用教育を進める教育者チーム「iTeachers」のメンバーがそろい、IT活用事例や具体的な使い方、IT活用を通じた学習者の変化などに関して講演した。第1回となる本稿ではこうした講演の中から、プログラミング教育に対する1つの視点と、教員や学習者の積極的な行動を促す方法に関する内容をピックアップして紹介する。
プログラミング教育は、これからの社会人に必要な問題解決力の育成につながる――。こう主張するのは、玉川大学工学部准教授の小酒井 正和氏だ。
現在の学習者は、学校教育を終えれば社会に出ることになる。“未来の社会人”である学習者にとって、環境変化への適応は必須の条件だ。ITの力でビジネスを変革する「デジタルトランスフォーメーション」(DX)の潮流の中で、今までは他業種だった企業が競合となるなど、企業を取り巻く状況は大きく変化している。「ゲームのルールが変化しているのに、昔のルールを前提として戦おうとすれば、グローバル競争に勝ち抜くことは難しい」と、小酒井氏は警鐘を鳴らす。
変化に迅速に対処し、ルールを自ら変えられるようになるには、普遍的な問題解決力が不可欠だと小酒井氏は主張。その育成に必要な要素として、経営学の権威であるヘンリー・ミンツバーグ氏が提唱するマネジメントの3要素「アート(直感)」「サイエンス(分析)」「クラフト(経験)」を挙げる。アートは直感的能力やイメージ力といった右脳的要素。サイエンスはロジック化、体系化といった左脳的要素。クラフトは「匠(たくみ)の技」とも言い換えられる要素で、実際に体験しながら鍛え上げる身体的要素のことを指す。
この3要素の育成にプログラミング教育が役立つというのが、小酒井氏の考えだ。
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